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超少子化時代における移動型遊び場(プレーカー)の可能性と都市公園のあり方

研究課題

研究課題/領域番号 23K02019
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分08030:家政学および生活科学関連
研究機関神戸女子大学

研究代表者

梶木 典子  神戸女子大学, 家政学部, 教授 (00368490)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
キーワードプレーカー / 冒険遊び場 / 超少子化 / 都市公園 / 公募設置管理制度 / 外遊び / 居場所
研究開始時の研究の概要

本研究では、今後の少子高齢化進む縮退社会において、子どもの外遊びを推進する方法としてプレイワーカーが運行する「移動型遊び場(プレーカー)」を取り上げ、その可能性について検証する。さらに、子どもの最も身近な外遊びの場として都市公園に着目し、Park-PFI制度(公募設置管理制度)を活用した子どもの外遊び事業の実態を明らかにし、公園の維持・管理面からも効果的な利活用の方法として「移動型遊び場(プレーカー)」の有効性と課題を検証し、今後の子ども施策へ展開していこうとするものである。

研究実績の概要

本研究は、(1)これからの超少子化時代において、子どもの外遊びを推進する方法として「移動型遊び場(プレーカー)」を取り上げ、その可能性について検証すること(2)これからの都市公園のあり方に着目し、Park-PFI制度を活用した子どもの外遊び事業の実態を明らかにすることを目的としている。
2023年度の実績は以下のとおり。
(1)先行研究で調査したドイツのSpielmobile e.V.(プレイバス協会)の専門家7名と共に日本の先導的なプレーカー活動の現場を訪れ、プレイワーカーや運営者相互の交流を通して事業評価・課題抽出を行った。2023年には日本でこども家庭庁が発足し「こどもの居場所」がクローズアップされたこともあり、ドイツの専門家に対し日本における「居場所」の概念について理解を促した。こども家庭庁が掲げる居場所の事例として「プレーパーク」が入っていることから、居場所には「遊び」が大切な要素として取り上げられているが、ドイツ・日本双方のプレイワーカーたちは、「子どもが主体であることを忘れてはならない」ということを強調していた。
(2)官民連携の新たな公園整備の手法である公募設置管理制度(Park-PFI)を活用した公園整備の事例として、東京都渋谷区「えびすどろんこ山プレーパーク」(2022年9月オープン)を対象として、運営実態を明らかにするとともに、課題等について検証を行った。この事業は公募時点で「渋谷の遊び場を考える会」が運営者としてプレーパーク事業を実施することが盛り込まれており、事業者に決定した後に公園整備を行い、プレーパークの運営を「渋谷の遊び場を考える会」が行うという事業の枠組みである。公園に新たな価値の創造ができるのかは、民間企業と地域住民が中心となる遊び場づくり運営者が信頼関係を築きながら推進していくことが鍵となることがわかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

プレーカーの活動実態に関しては、これまでの研究成果を発表し、講演会等で報告することにより、全国各地でその活動が認識され、取り入れる自治体や活動団体が増加してきていると共に、民間企業のCSR活動の一つとして、プレーカーを寄贈する企業が現れてきた。また、2024年1月1日に発災した能登半島地震の被災地でも複数のプレーカーが子どもの心のケアのために遊びの出前を行っており、被災地におけるプレーカーの有用性が認識されてきている。しかし、このような活動への公的資金が拠出されることが少ないため、国や自治体の施策としていくことが望まれていることがわかった。
コロナ禍を経て、子どもの外遊びはますます危機的な状況になっており、全国各地の自治体からは少子化対策を含めて、子どもの外遊び推進が緒に就いたところである。このような状況のなか、子どもに最も身近な空間である小学校の校庭においてもっと外遊びが可能となるよう事業を展開する事例も見られはじめている。現在、子どもの身近な空間における外遊びの推進について、小学校・公園・プレーカーなど、様々な関係者が連携して推進できるよう事例収集をしながら課題の整理に取り組んでいる状況である。

今後の研究の推進方策

国内のプレーカー活動について、新たに始めたところを中心に実態調査を行い、事例収集を重ねていく。子どもの身近な地域における遊び場づくりということで、小学校や公園において子どもの主体的な遊びを実現している活動団体等に対し活動実態調査を行う。
あわせて、2023年度の研究においてイギリスのOPAL(Outdoor Play and Learning)という学校の休み時間を子どもの主体的な遊びを取り入れることにより、学校文化を変化させるという取り組みを知ったため、これについて文献調査を進め、日本において実践が可能かどうか検討していく。
Park-PFIによる冒険遊び場づくりの取り組みについては、国内の事例がまだ少ないため、それらの事例を収集していく。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2023 その他

すべて 国際共同研究 (2件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 2件) 図書 (1件)

  • [国際共同研究] Spielmobile e.V.(ドイツ)

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [国際共同研究] OPAL(Outdoor Play and Learning)(英国)

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Promotion of Children's Outdoor Play and Utilization of Public Parks by Mobile Play(Play Car)in Japan2023

    • 著者名/発表者名
      Noriko KAJIKI
    • 学会等名
      The 22nd International Play Association Triennial World Conference
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] JAPAN TODAY Children's Play and New Children's Policies under Various Crises2023

    • 著者名/発表者名
      Noriko KAJIKI, Hiroyuki Kasama, Junko Munakata, Kanako Ishihama, Tomoko Awahara, Haruka Uchiyama
    • 学会等名
      The 22nd International Play Association Triennial World Conference
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 日独青少年指導者セミナー報告2023

    • 著者名/発表者名
      梶木典子
    • 学会等名
      Play Nights Play! 2023 IPA日本支部特別研究集会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 日本冒険遊び場づくり協会法人化20年のあゆみ(2003~2022)2023

    • 著者名/発表者名
      梶木典子
    • 学会等名
      Play! 2023 IPA日本支部特別研究集会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 冒険遊び場づくりとプレーカーの活動2023

    • 著者名/発表者名
      梶木典子
    • 学会等名
      こども環境学会大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 遊び あふれる まちへ!-20年の軌跡-2023

    • 著者名/発表者名
      梶木典子・久米 隼・古賀久貴・関戸まゆみ・三浦幸雄
    • 総ページ数
      144
    • 出版者
      美巧社
    • ISBN
      9784863871809
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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