研究課題/領域番号 |
23K02031
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
|
研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
筒浦 さとみ 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (20708622)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2026年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | 黄色ブドウ球菌 / にぎり飯 / 毒素 / 家庭 / 食品衛生 / おにぎり / エンテロトキシン |
研究開始時の研究の概要 |
微生物による食中毒は家庭や飲食店などの身近な場所で毎年発生している。本研究では新しい食中毒予防法や方策を見出し、食中毒を減少させることを目的として、にぎり飯を用いた実用的な研究により、おいしさと安全性の両方を担保した家庭で実施可能な保存条件の最適化と損傷菌回復阻害に着目した殺菌及び保存法の開発を行い、その実用性について消費者の生活の実状を調べるとともに、調査・検証する。また、別方面からのアプローチとして、生体内での食中毒発症抑制・予防に向けた検討も行う。
|
研究実績の概要 |
本研究の目的は新しい食中毒予防法や方策を見出し、黄色ブドウ球菌による食中毒を減少させることであり、主ににぎり飯の食中毒予防に関する実用的な研究、培地・食品及び生体内における食中毒の発症抑制法の探索からなる。 本年度は初年度であるため、予備検討を中心に研究を進めた。まず、市販のにぎり飯に添加されているグリシンとpH調整の組み合わせによる影響について調べた。グリシン単独では毒素産生抑制に効果がないものの、米飯のおいしさを保つことができる1%(飯重量)の濃度でグリシンを添加し、さらにpHを変えて、これらの組み合わせによる黄色ブドウ球菌の増殖及び毒素産生に対する影響について予備的に検討した。また、菌の産生した毒素及び精製毒素の両方を用いて、pHや酵素の毒素に対する影響についても検討した。pH 2以下ではバンドがわずかに薄くなる傾向がみられ、毒素が分解された可能性が示唆されたものの、完全には消失しなかった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
いずれの研究内容においても本年度実施予定の研究について滞りなく実験を行うことができており、ここまで概ね計画通りに問題なく進められている。
|
今後の研究の推進方策 |
今後にぎり飯の研究についてはグリシンとpHの組み合わせによる毒素産生への影響についてより詳細に調べるとともに、そのおいしさの確認も合わせて行う。また、塩むすびに欠かせない食塩や調味料と他の要因の組み合わせについても今後調べる予定である。食品系・モデル系における損傷菌回復阻害に着目した殺菌及び保存法の検討については来年度に開始する。また、食中毒の発症抑制法の探索についても当初の計画予定に沿って、研究を進める。
|