研究課題/領域番号 |
23K02041
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 県立広島大学 |
研究代表者 |
杉山 寿美 県立広島大学, 地域創生学部, 教授 (10300419)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 献立構成 / 食文化 / 菜 / 持続可能 / 献立 / 主菜 / 副菜 / 持続可能な食 / 和食文化 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,和食文化に基づいた「持続可能な食」の実現を,新たな献立構成から目指すものである。一般に「高たんぱく質,低糖質」の食事が望ましいと認識され,我が国の肉類の摂取量は増加,飯の摂取量は減少し続けている。現在,主菜は「たんぱく質を多く含む菜」とされているが,これは栄養改善として提案されたものである。和食文化において,主菜は必ずしもたんぱく質を多く含む菜ではなく,食事の中心となる菜であった。そこで,本研究では,変容する我が国の日常献立の実相を把握し,実践可能な献立範囲を食品購買状況等から検討する。そして,野菜の菜を中心とした「持続可能な食」を導く具体的な献立構成を提案,その妥当性を検証する。
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研究実績の概要 |
我が国の伝統的な食事において主菜は米を食べるための菜(おかず)であり、たんぱく質を多く含む菜を主菜とする提案は1980年代に栄養改善の視点でなされたものである。他方、環境への負荷軽減と個人の健康の観点から「持続可能で健康な食事」の実現を、生活者が受容可能な範囲で検討する必要がある。 本年度は、変容する我が国の日常献立の実相を把握する目的で、飯、汁、菜から構成される我が国の献立構成に着目し、平成期の『栄養と料理』に掲載された夕食献立の献立構成や白飯や味付き飯に組み合わされる料理の特徴等を検討した。その結果、平成中期から後期で一汁二菜献立は46.4%から27.0%に減少、三菜献立は34.9%から38.4%に、一汁三菜献立は7.1%から13.4%に増加、菜が3つの献立が増加した。汁を含む献立は55.4%から45.5%に減少した。また、主食が白飯の献立は83.5%から66.5%に減少し、味付き飯の献立は7.7%から22.2%に増加した。1品目の菜は、平成中期から後期で煮物、焼き物が減少し、炒め物、揚げ物が増加した。これらの結果から、平成中期から後期において、白飯を中心とした献立から、炒め物、揚げ物等の菜を中心とした献立に変化していることが示された。今後は、これまでに報告している昭和期の献立構成からの変化を考察するとともに、大型食料品店のちらし広告に掲載される食品の分析を行い、生活者が受容可能な「持続可能で健康な食事」の範囲を検討する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
『栄養と料理』に掲載された夕食献立のデータ入力および解析の補助が依頼可能な研究実施体制を構築できたことによる。
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今後の研究の推進方策 |
これまでに報告している昭和期の献立構成からの変化を考察するとともに、生活者が受容できる「持続可能で健康な食事」の範囲を検討する目的で、大型食材料品店のちらし広告(小型印刷物)に掲載された食品の分析を行う。加えて、学校教育での献立構成の指導内容についての文献調査を行う。
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