研究課題/領域番号 |
23K02071
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
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研究機関 | 新潟医療福祉大学 |
研究代表者 |
佐藤 裕紀 新潟医療福祉大学, 健康科学部, 講師 (60734001)
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研究分担者 |
坂口 緑 明治学院大学, 社会学部, 教授 (10339575)
原 義彦 東北学院大学, 地域総合学部, 教授 (70284825)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2025年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 比較教育学 / フォルケホイスコーレ / 生涯学習政策 / 日韓国際比較 |
研究開始時の研究の概要 |
国際的な生涯学習政策の重要性の高まりの一方で、日本の社会教育・生涯学習行政及び社会教育施設をめぐる状況は厳しい。近年、日本や韓国の若い世代がデンマークのノンフォーマルな教育機関ホイスコーレへ留学し、自国で同様の実践をする事例が増加している。 そこで本研究では、日本と韓国でのホイスコーレの受容と普及過程、実践の比較分析を行い、生涯学習政策との関係性や、ノンフォーマルな教育の移転の可能性と課題を明らかにする。具体的には、文献調査と現地調査を通して、両国のホイスコーレ参加者や、実践者の動機、社会的背景、学習ニーズ、そして実践の特徴を明らかにし、望ましい生涯学習政策をモデル化する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、デンマーク発祥のホイスコーレを事例として、日本と韓国での受容と普及過程、参加者や実践者の動機、社会的背景、学習ニーズ、実践の特徴、そして生涯学習政策との関係性を明らかにすることである。 2023年度は初年度であり、研究計画の第1段階にあたるホイスコーレの国際的な波及状況に関する国内外の先行研究を収集することができた。また9月にデンマークへ渡航し、ホイスコーレを、誰が、どのような意図で移転を試みてきたのか、そしてホイスコーレ協会が果たした役割について協会担当者へインタビューを実施した。さらにホイスコーレに関する国際的な研究、実践者ネットワークの運営者とも連絡をとり関連する情報を収集することができた。今後これらの情報を整理、分析した上で研究発表等行っていく予定である。 本研究に関連した基礎的調査として、デンマークの社会状況、生涯学習施策動向についての研究も行った。それらは、佐藤(2023)「デンマークにおける社会的包摂と教育―共に学び、当事者の参画を支える」『季刊教育法』No.220や、坂口(2023)「デンマークにおける社会的統合と生涯学習」『日本生涯教育学会年報』第44号などで刊行できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は4年間の計画であり、第1段階をおおよそ順調に進めることができている。現在、第2段階の日本と韓国の生涯学習政策の分析を国、地方、教育機関の各レベルから行うこと、第3段階の日本と韓国のホイスコーレ参加、実践状況の分析に向け、日本と韓国のホイスコーレのリスト化と、実践者や研究者とも連絡をとり関連情報の収集と類型化を行っている状況である。
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今後の研究の推進方策 |
研究2年目にあたる2024年度は、第2段階の日本と韓国の生涯学習政策の分析を、国、地方、教育機関の各レベルから行うことと、第3段階にあたる日本と韓国のホイスコーレ参加、実践状況の分析を行う。 特に日本のホイスコーレの受容の歴史を把握する上で、1990年代から2020年代までの実践者へのインタビューのうち、1990年代から2000年代までの実践者を中心にインタビューを行い、傾向や特徴を分析する。 その作業により、1990年代以降のホイスコーレの受容と広がり、その背景について考察することを目指す。韓国のホイスコーレについても、同様に近年までのホイスコーレの受容状況について分析する。 これらの分析を終えた段階で、日本と韓国での2020年前後から現在進行形のホイスコーレ実践者へのインタビュー調査を進める予定である。
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