研究課題
基盤研究(C)
1920年の実業補習学校教員養成所をもとに、青年学校教員養成所を経て1944年に青年師範学校が設置された。この教員養成機関は師範学校と同等の修業年限3年の専門学校レベルの高等教育機関とされ、最後は戦後の新制大学に包含されることになった。この独自な性格を持った青年師範学校は、戦中・戦後直後の特殊な環境でなければ、大衆的な新たな中等教員養成機関として発展する可能性を持っていたのではないかと考える。大衆的中等教育を担う教員養成の充実は今日的課題でもある。本研究は、歴史に埋もれた青年師範学校の実態を明らかにするとともに、そこに内在した大衆的中等教育を担う教員養成の可能性をさぐることを目的としている。