研究課題/領域番号 |
23K02092
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
北村 勝朗 日本大学, 理工学部, 教授 (50195286)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 才能 / ネガティブケイパビリティ / 熟達者 / 日本型才能教育 / 多角的調査 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,突出した才能を発揮する人々はどのようにしてその才能を開花させたのか,どのような体験を重ねたのか,彼らの周囲では何があったのか,そうした学びの中でネガティブケイパビリティ(不思議さの中に留まる力)はどのように体験されているのかを,体験の詳細を多角的にアプローチすることで描写し分析することにある。 運動,音楽,芸術,言語,博物学等の領域において卓越した才能を発揮する人々を対象とし,4年間に渡る縦断的かつ横断的な調査を通して才能領域の日常的な学びの体験の詳細を多角的に分析し,才能教育を再定義した上で,日本社会に合致した才能教育モデルを構築し,個性の伸長に有効な実践プログラムを提案する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は,日本における才能教育を「ギフト(生来の素質)-発掘-特別支援」ではなく「プロセス(可塑性)-相互作用-適合的変化」の視点から体系化し,科学,芸術など様々な領域で世界的に活躍する創造的な日本人の育成を企図した才能教育プログラムを開発し実践的な提言を行うことにある。その背景には,グローバルに活躍し価値を創造し得る突出した能力や個性を発揮し得る人材育成が急務でありながら,国際的に立ち遅れている日本の才能教育・研究の今日的課題が存在する。その一方で様々な領域で卓越した才能を発揮する熟達者の体験には,不思議さの中に留まる力(ネガティブケイパビリティ)といった才能を伸ばし個性を伸ばす学びに関する重要な手がかりが多く存在している。そこで本研究では,幅広い才能領域の熟達者を対象とし,4年間に渡る縦断的かつ横断的な多角的調査を通して日常的な学びの体験を詳細に分析し,才能教育を再定義した上で,単なるタレント発掘ではない,日本型才能教育モデルを構築し,実践プログラムを提案する。 令和5年度の主な計画は,パイロットスタディによる研究の予備調査を含めた,対象者への遡及的インタビュー調査,参与観察による体験の描写,および体験分析のための調査環境準備であった。研究実績としては,卓越したパフォーマンスを発揮するスポーツ選手を対象とした調査研究を行い,その研究成果を研究学会において発表した。すなわち,エキスパートスポーツ選手の熟達体験におけるネガティブケイパビリティは,不確実な状態に耐える力として,熟達の一つの肯定的要因に位置づけられる点が推察され,そこから本研究の意義が再確認された。その他,令和5年度において,調査項目の検討,調査方法の信頼性確保の検証,体験分析の確実性および信憑性についての検討を進め,次年度以降の調査実施に向けた準備を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和5年度の研究計画は,身体運動・音楽領域,芸術・文芸領域,科学・博物学領域において卓越した能力・個性を発揮する人々を対象としたインタビュー調査および参与観察による体験の描写であった。同時に,そうした調査をより円滑に進めるための調査環境準備であった。上記調査および準備は,ほぼ順調に実施され,調査結果に関しても得られた知見について学会において発表を行った。
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今後の研究の推進方策 |
2年目の令和6年度は,前年度の調査で明らかになった知見や理論的背景を踏まえて,卓越した能力・個性を発揮する人々に対するインタビュー調査を継続して実施する。調査は,今年度に調査を行った対象を含め,新たな対象者に対してインタビュー調査を実施すると同時に,参与観察による体験の分析を進める。 具体的には,①身体運動・音楽領域,②芸術・文芸領域,③科学・博物学領域において卓越した能力を発揮する熟達者を対象とした,学びの体験の詳細について,インタビューによる発話の分析,参与観察による体験・行動の分析,および生理的指標を用いた心身の状態分析を行う。 その際,本研究の中心的な概念として設定されている,不思議さの中に留まる力(ネガティブケイパビリティ)がどのように体験として語られるか,どのように行動の中に示されるのか,どのような反応として生起するのかに着目し,分析を進める。
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