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実習生を指導する学校現場の教師教育者の資質能力に関する研究-日英の比較分析から

研究課題

研究課題/領域番号 23K02108
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分09010:教育学関連
研究機関三重大学

研究代表者

田中 里佳  三重大学, 教育学部, 教授 (20839146)

研究分担者 高野 和子  明治大学, 文学部, 専任教授 (30287883)
山崎 準二  学習院大学, 文学部, 教授 (50144051)
栗原 崚  学習院大学, 文学部, 助教 (60965606)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2025年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
キーワード教師教育者 / 学校現場の教師教育者 / 教師教育者の資質能力 / 教育実習 / 教員養成 / 英国の教員養成 / 省察 / 理論と実践のと往還・統合
研究開始時の研究の概要

質の高い教育の実現のために、大学における教員養成の質保証が問われている。しかし、その一環である教育実習においては、教育実習生を指導する学校現場の教師教育者(小・中・高等学校の実習指導教員)の資質能力の解明は未だに見過ごされている。本研究では、学校現場の教師教育者へのインタビュー調査、指導を受けた側の教育実習生への質問紙調査・インタビュー調査を実施し、教師教育者としての資質能力とその形成プロセス、形成のための諸条件を明らかにする。また、学校現場の教師教育者の資質能力の育成について、研究を基盤とする大学の直接的・間接的貢献を、英国と日本との比較検討を通じて明らかにし、教育実習の質保証に寄与する。

研究実績の概要

本研究においては、(A)文献研究、(B)教師教育者を対象とするインタビュー調査、(C)教育実習生を対象とする調査(質問紙調査・インタビュー調査)、(D)英国における教師教育者への調査、に取り組んでいる。
(A)文献研究については、英国の教員養成の変化を政策との関連から整理し、教師教育者の位置づけ・期待されている役割、及びその資質能力の育成について、大学における(学術的な)研究がどのように関与しているかについての考察を行った。また、日本における教師教育者に関する先行研究検討から、特に、教師教育者の役割とその変化に着目し、この知見を活かして教育実習生への質問紙調査用紙を作成し、2024年度実施の予定であった(C)教育実習生への質問紙調査を2023年度に実施した。調査結果への考察を深め、指導を受ける教育実習生の側から、教師教育者の資質能力についてを2024年度に学会にて報告する予定である。
(B)教師教育者を対象とするインタビュー調査については、教育実習生を担当した教師教育者、その指導を受けた実習生、実習校の学校長の3者に対してのプレ調査を実施した。教師教育者の教育実習生に対する指導観及びその具体的な内容とともに、その指導観と指導方法がどのようにして形成されていったのかについての分析を行った。また、教育実習生への調査結果からは、担当であった教師教育者の指導以外にも学校長を中心として醸成されていると思われる学校文化が、直接的・間接的に教育実習生の指導観や子ども観に影響を与えていることが見出された。同時に、学校長が教師教育者を育てる行為を行っていることも教育実習生への調査結果から見出された。こうした点から、今後の(B)教師教育者を対象とするインタビュー調査については、教師教育者・実習生・学校長という3者への調査を計画し、3者から得られたデータを総合的に分析するという方向性を定めた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究では、①教師教育者(実習指導者)の側からの、自身がとらえる資質能力、その中身と形成プロセス、および、その形成のための諸条件の解明、②指導を受ける教育実習生の側からの、教師教育者に必要とされる資質能力の解明、③研究を基盤とする大学が実践現場の教師教育者の資質能力の育成に行い得る直接的・間接的貢献の解明、を目指している。
研究1年目の2023年度においては、①の教師教育者へのプレ調査実施によって、自身がとらえる教師教育者としての資質能力の中身とその形成プロセスについて、協力者2名からではあるが分析することができた。またその諸条件についても、学校長の関与が今後の調査に対する1つの重要項目としても見出されており、次年度からの本格調査に向けての調査項目を確定することができている。②については2024年実施計画であった教育実習生への質問紙調査を実施することができ、2024年度に学会にて報告するための準備が整いつつある。当初の予定よりも早めて調査を実施したことによって、この調査結果を活かして次の調査設計(2024年度実施予定としている教育実習生へのインタビュー調査)を行うことができるようになった。③については、当初から研究期間4年間の3年目後半から①②の調査結果をふまえて本格的に行うことを計画しているため、おおむね当初の計画通りに進んでいる。

今後の研究の推進方策

1点目は、教師教育者へのインタビュー調査を本格実施する。その際には、その指導を受けた教育実習生、実習校の学校長への調査も行い、教師教育者がとらえるその資質能力の実相を多角的に明らかにする。また、その資質能力の育成の過程と影響を与えたモノ・コトを抽出する。2点目は、教育実習生単独へのインタビュー調査を実施し、指導を受ける側から具体的なエピソードを聞き取ることによって、教師教育者の資質能力の実相を明らかにしていく。3点目は、日本・英国の教師教育者に関する先行研究を深めたうえで、英国の教師教育者へインタビュー調査を実施し、1点目・2点目の日本における調査結果との比較検討を行う。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (4件) (うちオープンアクセス 1件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 「省察」に関する教職大学院生の経験と認識 : 国立5大学を対象とした質問紙調査をもとに2024

    • 著者名/発表者名
      栗原. 崚、菊地原 守、村井 大介、長谷川 哲也
    • 雑誌名

      静岡大学教育実践総合センター紀要

      巻: 34 ページ: 99-108

    • DOI

      10.14945/0002000274

    • ISSN
      13480707
    • URL

      https://shizuoka.repo.nii.ac.jp/records/2000274

    • 年月日
      2024-03-11
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 教職履修学生に関する2022年度調査報告─「教育実習(中・高校)」前後における教職意識の形成と変容を中心とする基礎分析─2023

    • 著者名/発表者名
      山﨑準二
    • 雑誌名

      学習院大学教職課程年報

      巻: 9 ページ: 129-150

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 明治大学の教員養成-2023年度の時点で考える-2023

    • 著者名/発表者名
      高野和子
    • 雑誌名

      明治大学教職課程年報

      巻: 46 ページ: 21-32

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 教員養成の軌跡と見通し―日英比較の視点―2023

    • 著者名/発表者名
      高野 和子
    • 雑誌名

      日英教育研究フォーラム

      巻: 27 ページ: 17-22

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 「省察」を問い直す-教員養成の理論と実践の検討-2024

    • 著者名/発表者名
      山﨑準二 , 三品陽平 , 長谷川哲也 , 村井大介 , 浜田博文 , 髙谷哲也 , 山内絵美理 , 田中里佳 , 菊地原守 , 高野和子 , 朝倉雅史 , 高野貴大 , 栗原崚
    • 総ページ数
      249
    • 出版者
      学文社
    • ISBN
      9784762033223
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 専門職として成長し続ける教師になるために2023

    • 著者名/発表者名
      山﨑 準二、紅林 伸幸、金子 真理子、栗原 崚、長谷川 哲也、川村 光、羽野 ゆつ子、大島 真夫、中村 瑛仁、酒井 郷平、望月 耕太、髙谷 哲也、三品 陽平、油布 佐和子
    • 総ページ数
      216
    • 出版者
      人言洞
    • ISBN
      9784910917108
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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