研究課題/領域番号 |
23K02111
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
湯田 拓史 宮崎大学, 大学院教育学研究科, 准教授 (20448161)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 地方移住 / 定住 / 地域教育経営 / 学区 / 学社融合 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、人口減少地域への地方移住を促進させるために、移住者増加による地域コミュ ニティの変化を踏まえた地域教育経営計画を検討する。地方移住者の増加による地域コミュニティの変化は、一般行政だけでなく教育行政にも大きな影響を与える。なぜなら、地方移住が進めば進むほどに地域コミュニティが変化し、それに伴い学校と保護者・地域住民との関係が変化するからである。 本研究では、地方移住を教育問題に結びつけ、地方移住者支援を視野に入れた地域教育経営計画を検討して、今後の人口減少地域での発展につながる公的支援の新たな方途を検討する。
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研究実績の概要 |
計画通り、宮崎県内のサーファー移住者集住地区の小学校でのサーフィン教室を取材した。その成果は、日本学校改善学会で発表した。対象校では、教育課程の一環としてサーファーの保護者とその仲間が小学生にサーフィン指導を行い、児童も教員も受け入れていた。サーファーの保護者たちの教室での態度はとても模範的であり、技術指導だけでなく、離岸流の恐ろしさをつたえるなど、今後海で水泳をする際の安全指導も実施していた。初発は放課後の活動であり、笹川平和財団の外部獲得資金をもって、教育課程まで展開させたことが明らかになった。ここまでの成果を日本学校改善学会の自由研究発表で発表した。来年度以降、引き続き実地調査を継続する。 また、長崎県庁の移住者促進セクションにもコンタクトを取り、来年度以降にアンケート実施をするため、現在質問事項の検討を行っている。現時点では、教育行政との関連性は希薄であることが判明している。離島留学から移住へと展開した家庭の有無を含めて、今後調査する予定である。 大阪府八尾市では、調査協力者へのインタビューを実施した。八尾市では、増加する外国籍の児童生徒に対して、永住権を持つ外国人を常勤講師として雇用し、さらに数校を巡回する教員を設置して対応していることがわかった。インタビュー対象者は、帰化することで、常勤講師から教諭になり、外国人子弟の日本での定着と日本語能力向上に寄与していることが分かった。同様の教員の存在や指導を受けた児童の家庭への調査などを今後計画している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画で挙げた対象地域での調査を始めている。宮崎県のサーファー移住者による学校支援については、実地調査結果を日本学校改善学会で発表済みである。 他の地域についても、自治体の担当部署への依頼済みである。一部地域では、アンケート項目の検討を進めている。 また、一部地域ではインタビュー調査を実施済みである。
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今後の研究の推進方策 |
アンケート項目を検討後、速やかにアンケートを実施する予定である。 インタビュー調査の対象者数も増やす予定である。 どの自治体もコロナ禍での停滞があったが、現在はコロナ前よりも積極的に移住者促進に力を入れている。ただし、地域教育経営の観点からの支援については限定的であり、首長や教育長の判断を調べてみる余地があると判断する。
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