研究課題/領域番号 |
23K02185
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09020:教育社会学関連
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
竹熊 尚夫 九州大学, 人間環境学研究院, 教授 (10264003)
|
研究分担者 |
花井 渉 九州大学, 人間環境学研究院, 准教授 (60783107)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | 日本式教育 / 日本語教育 / 日本式学校 / IB / CIP / モンゴル / ベトナム / 教育プログラム / 教育支援 / 教育輸出 |
研究開始時の研究の概要 |
現在、海外で日本式を採用する学校では教育段階や学力レベルも様々であることから教職員採用の際の資格要件や教育内容等の確認を行うことは難しく、当該国政府の承認基準のみが要件となっている。日本人教師の採用では現地の適応から教育の質について様々な問題が起きている。また、こうした学校からは日本式教育の運営をサポートが求められている。 本研究では海外輸出用の国際教育プログラムとして、ケンブリッジ教育課程、国際バカロレア機関が国際基準のプログラムで実施している教科書等の教育リソース、学力試験、教員の資格、養成、研修を参考にすることで、日本式教育に関する協力体制を整備し、サポートすることを目指している。
|
研究実績の概要 |
初年度である本年度は、研究分担者との協議を行い、調査研究計画を確認した。研究代表者は日本式教育、日本語教育に関する情報収集を行い、整理分類作業を行い、日本式教育、日本語教育、日本式徳育、海外の日本式学校の取組についての情報、論文等をまとめる作業を継続して行っている。また、情報収集を踏まえて、日本式学校のポータルサイトの掲載方法やデザイン、利用・アクセスしやすさ等を、HP作成業者と協議し、URLにページを立ち上げた。今後は情報を掲載していく作業を行う。この他、高大接続の中等教育修了証の認証のための大学への支援や日本語教育機関、留学生の大学準備教育等を行っているアジア学生文化協会に訪問し、各種情報を入手した。また、海外の日本式学校の取組については、ベトナム、モンゴル(他経費:MJ-Seed)で訪問し協議を進めた他、学校を紹介・分析する論文を各学校と研究者の共著で執筆し2024年4月に刊行している。 海外のIBやケンブリッジ国際教育プログラムについては、研究分担者が、日本の受け入れ状況に関する情報収集の他、国際教育プログラムの管理運営、認定プロセス、質保証システム、教育経営ノウハウ等について、2024年3月に英国ケンブリッジ国際教育評価機関のグローバル資格認証部門トップへのインタビュー調査を実施し、世界の当該地域での学校への対応、学校査察や新たな学校の認定等、管理運営の権限の委譲が明らかになった。また、課題として、ケンブリッジ国際教育プログラムを世界規模で展開していく上で、各国政府や政治家との間での政治問題に発展するケースがあるため、綿密な協議やプログラムに対する理解促進等、広報活動が重要であることが明らかになった。更に、予備調査として、ケンブリッジ国際教育プログラムの日本オフィス担当への調査を実施し、認定プロセス、質保証、教員の養成・研修制度等に関する各種資料を入手した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現時点では、予算の制限があり、HPの作成において、学生アルバイトや、研究者自身で情報やデザインの追加修正していく作業を行っているため、ややスピードが遅れている。しかしながら、今後は情報を掲載していく作業では順調に進むと思われる。海外調査については研究分担者、代表者が計画に沿って行っており、順調に進展していると言える。
|
今後の研究の推進方策 |
今後の計画としては、海外で日本式教育や、日本語教育を実施している学校、その支援をしている内外の教育研究機関に訪問し、現在作成中のHPについて要望や新たなカテゴリーについて協議検討していく。また、海外の中等教育プログラムと修了学力認証については、第2年度以降も継続して行い、そのサポートと認証システムのノウハウを、日本の教育輸出に活用できるよう整理して報告していく。それを基に、日本の機関にも働きかけ日本式教育の輸出のスムーズな支援と認証のチェックリストを作成していく。 また研究分担者は、今後は国際バカロレア(IB)の管理運営、認定校になるために認定プロセス、教育リソース、資格試験、教員の養成・研修制度、質保証システム、教育経営ノウハウ等について調査研究を進める。具体的には、スイス・ジュネーブにあるIB機構本部への訪問調査を実施し、IBを世界規模で展開するための管理運営体制や教育経営ノウハウ等に関する聞き取り調査を行なう。
|