• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

インクルーシブ教育の新展開に向けた児童生徒の社会的苦悩の分有化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K02198
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分09020:教育社会学関連
研究機関創価大学

研究代表者

鶴田 真紀  創価大学, 教育学部, 教授 (60554269)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2028-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2027年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2026年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード発達障害 / 病気の子ども / 社会的苦悩 / インタビュー / 参与観察 / 特別支援教育 / 病弱教育 / インクルージョン
研究開始時の研究の概要

本研究は、「障害」や「病い」を有する児童生徒が学校で経験する苦悩や苦痛、不全感、戸惑いを「社会的苦悩」と捉え、彼らのそうした経験のあり様を質的調査をもとに明らかにしようとする。具体的には、次の2つの問いを探究する。(1)学校において障害や病気により児童生徒が経験する苦悩は、いかなる教育的状況の下で産出される社会的なものであるのか。(2)インクルーシブ教育を展開するために、学校において彼らが経験する社会的苦悩を、教師や周囲の児童生徒、親と分かち合うことの意義と課題はいかなるものであるのか。これらの探究をもとに、本研究はインクルーシブ教育における「包摂の質」を問い直す視点を得ることを目指す。

研究実績の概要

2023年度は以下のような研究を行った。
第1に、インクルージョンに関する理論的検討、および発達障害のある児童生徒のインクルージョンの実践に関する社会学的先行研究の検討を実施した。インクルージョンの理論的検討に関しては、特別支援教育領域における研究蓄積を中心に探索したが、障害学における研究動向についても検討した。また、(理論的というよりは行政・制度的側面についてであるが)発達障害に関する国内の関連法規や制度的変更における先行研究についても調べた。
また、サファリングに関する理論的研究に着手し、社会学・医療社会学におけるいわゆる関連文献を収集し、選定の上、研究動向の把握に努めた。これに関連して、国内の病弱教育の実践についても文献を収集した。
第2に、本研究以前に実施した調査にて収集した発達障害関連の蓄積データの分析を実施した。蓄積データのうち、特にインタビューを実施した当事者に対して、追加での聞き取りが必要なケースが判明し、2024年度には再度のインタビュー調査を実施できるよう交渉する予定である。
第3に、病気の子どもに関する質的調査の可能性について、本研究以前から関わりのあった調査先に連絡をとり再開に向けて交渉しているところである。コロナ禍により調査が困難な時期が長く続いていたが、徐々に予備調査として再開できる可能性もみえてきている。2024年度に向けて研究代表者がコロナ以前から行ってきたボランティアとしての関わりを再開しながら、支援者へのインタビューなど可能なところから再開する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2023年度は、病気の子どもに関する予備調査を再開できなかったということが最大の理由である。新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが5類に移行した後も、小児病院では外部調査の受け入れは困難であった。だが、ボランティアの受け入れに関しては、現在、ほぼコロナ以前と同様の状況になっている。2023年度は、ボランティアの受け入れ日と調査者(研究代表者)の日程が合わなかったが、2024年度はボランティアベースではあるけれども調査先と具体的な関わりをもつことができる見通しである。

今後の研究の推進方策

基本的には昨年度の計画を継続していく。2024年度の理論的研究に関しては、自閉症スペクトラムを中心とした「発達障害」が中心となる予定であるが、それを順調に進めるとともに、「病い」や「社会的苦悩」をテーマとする研究に関しても焦点をあてていきたい。また、実証的研究としては、発達障害当事者に対する追加のインタビュー調査を実施するとともに、小児病院での調査(予備的調査を含む)を実施していきたいと考えている。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 障害児教育に関する社会学的研究の動向2023

    • 著者名/発表者名
      木村祐子、鶴田真紀 、末次有加、佐藤貴宣
    • 雑誌名

      教育社会学研究

      巻: 107 ページ: 73-107

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [図書] 「特別な教育的ニーズに対応するために学級担任は何を知る必要があるのか」(第31章)『インクルーシブ教育ハンドブック』2023

    • 著者名/発表者名
      ルース・カーシュナー(翻訳鶴田真紀、倉石一郎他監訳)
    • 総ページ数
      864
    • 出版者
      北大路書房
    • ISBN
      9784762832307
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi