研究課題
基盤研究(C)
本研究は、「近代専門職集団の形成過程」というテーマと「政軍関係」という問題とを、「試験」で架橋しながら分析することを通して、後発国が直面する政治的・社会的不安定の要因の考察を試みる国際比較教育社会史研究である。具体的には、近代日本、ラテンアメリカ、東南アジアの文官・武官を対象に、①試験をめぐる政治過程、②試験と政党政治との関係性、③試験と集団凝集性の度合い、を実証的に解明する。その上で知見を「普遍と類型」の視点で慎重に検討し、近現代の非西洋地域の政情不安を説明しうる普遍性の高い理論の足場づくり、およびそれを洗練していくサイクルの起点構築を目指す。