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「開かれた主体集団としての教師」モデルの構築と「研究」メディアの可能性の研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K02208
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分09020:教育社会学関連
研究機関信州大学

研究代表者

越智 康詞  信州大学, 学術研究院教育学系, 教授 (80242105)

研究分担者 紅林 伸幸  常葉大学, 教育学部, 教授 (40262068)
川村 光  関西国際大学, 教育学部, 教授 (50452230)
長谷川 哲也  岐阜大学, 教育学部, 准教授 (90631854)
加藤 隆雄  南山大学, 人文学部, 教授 (20247133)
酒井 真由子  上田女子短期大学, その他部局等, 教授 (30591193)
宮野 尚  信州大学, 学術研究院教育学系, 助教 (50982625)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
キーワード教師 / 教員離れ / 研究することの意義 / 当事者研究 / 主体集団 / 教師教育 / 教職大学院 / 研究スキル / 教職の専門性 / 教師の実践共同体
研究開始時の研究の概要

本研究は,「開かれた教師のアソシエーション&主体集団」という新しい教師像を打ち立て,この新しい教師モデルを如何にして実現するか,その条件・方法について探求するものである。本研究の特徴は,「研究」というメディアの可能性に注目する点にある。教職大学院や他の教師集団(地域の教育会,教員組合,研究校の実践等)をフィールドとした調査を行い,新しい教員モデルの成立条件やその中での研究の働きについて探索する。実践研究を通して教師は,個人レベル&集団レベルの自律性と当事者性を回復し,ひいては教育の発展につながるというのが現時点での我々の見通しである。

研究実績の概要

教師を巡る現実や政策は混迷している。教師の力量を高めようとして教師への批判・統制を強めてきたが、教員希望者の減少を招くなど本末転倒の結果を生み出している。ようやく教師の多忙化(働き方)や環境の問題に注目が集まりつつあるが、教職の魅力や信頼を高め、さらには教育の質の向上をもたらすには不十分だ。こうした課題を解決する方向として本研究が注目するのは,「研究」というメディアである。教師の間に研究をうまく導入することで、教職の魅力、教育の質の確保を両立させられるのではないか、というのが本研究の仮説である。また、その際、研究をどのようなものとして定義し、どのように実践的に広げていくのか、その方法を明確化することも課題だ。本年度は、まず研究することの意義についての研究を行った。研究することには、問いを見出すなど自己(常識とのズレ)との対話、世界との対話(モデルを検証する)、そして研究成果の公開など他者との対話の側面がある。こうした研究というメディアを教師たちが共有して実践を展開することで、開かれた、成長し続ける教師集団が可能になる。以上に加えて、昨年度は当事者研究の実践的取り組みについても研究・分析した。その中で、他者と共に研究するという営みには、治療的な効果と社会運動的な効果があることがわかった。以上の知見を踏まえた上で、信濃教育会の研究所の研究員にインタビュー調査を行った。実践についての研究を推進し、とりわけ他者と共に自らの実践を見直す作業を進める中で、子どもや教育についての洞察を深める一方、教師としての働き甲斐(醍醐味)を再発見し、教育することに対する意欲を高めている様子が明らかになった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

様々な文献等から、研究の意義についての研究を進める中で、研究をメディアとすることの有効性についての知見が得られたことに加え、教師の研究にかかわる人たちや、研究に携わる教員にインタビュー調査を実施し、予想を上回る仮説を支持する結果を得ている。

今後の研究の推進方策

引き続き、地道にインタビュー調査を重ねながら、教師にとっての研究の意義についての研究を進めるとともに、今後は、二つの方向での転換を展望している。ひとつは、仮説を確かめ、さらには他の要因などとの関連性を明らかにするために数量的な形での調査研究を行うことである。もうひとつは、教職大学院の機能についての研究である。教職大学院は、研究の場から高度な専門教育を行う場への転換を目指した制度であるが、大学院では実践研究に携わる機会は豊富に残されている。そこで実際にどのような事態が生じているのか(研究活動のメリットの消滅か、実践研究として新たな研究活動の成立か)についても見定め、その条件なども解明することで、今後の教職大学院のあり方についても提案していきたい。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] 教師が<研究する>意味についての研究2024

    • 著者名/発表者名
      越智康詞 酒井真由子 紅林伸幸 加藤隆雄 川村光 長谷川哲也 宮野尚
    • 雑誌名

      信州大学教育学部研究論集

      巻: 18 ページ: 111-130

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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