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高度経済成長期における青春をめぐるイメージとその受容に関する歴史社会学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K02210
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分09020:教育社会学関連
研究機関京都大学

研究代表者

石岡 学  京都大学, 人間・環境学研究科, 准教授 (00624529)

研究分担者 藤村 達也  京都大学, 教育学研究科, 助教 (30927794)
佐川 宏迪  熊本学園大学, 商学部, 講師 (60912318)
日高 利泰  熊本大学, 大学院人文社会科学研究部(文), 准教授 (70910420)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワード青春 / 高度経済成長期 / 歴史社会学 / 若者 / 青年 / 社会的格差
研究開始時の研究の概要

青春が大衆化しそのあり方が変容していった高度経済成長期において、青春はどのように表象されたのか。そしてそのイメージは、現実にその時期に青年期を送った者たちの青春のありようにどのような影響を与えたのか。本研究では、この問題を総合的に明らかにすることを目的とする。イメージ構築については、ポピュラーカルチャー(映画・TVドラマ・流行歌・マンガなど)において青春がどのように描かれたのかを分析する。実態的側面については、受験雑誌・人生雑誌・学校文集・手記などの分析を通して、多様な立場に身を置く若者たちの残した語りから、彼ら・彼女らが自身の青春をどう認識し意味づけたのかを明らかにする。

研究実績の概要

本年度は、申請書の研究計画に基づき、各メンバーがそれぞれの研究課題確定に向けた作業を進めた。具体的には、関連する先行研究・知見の整理、および資料の調査・収集・整理を進め、研究遂行上必要となる資料の所蔵状況・利用可能性等に関しても検討しつつ、各々の研究上の「問い」を洗練化させる作業を進めてきた。
申請書の研究計画にしたがい、今年度は9月および年明け3月に、それぞれ京都大学・熊本大学にて研究会を開催した。9月の研究会には、研究分担者・研究協力者を含む6名が参加し、全員が上記作業の中間報告を行った。各自の研究テーマと本研究課題全体のテーマとの整合性や、研究遂行の可能性等について、出席者全員で議論を行った。3月の研究会では、研究分担者の佐川宏迪氏・藤村達也氏、および研究協力者のトジラカーン・マシマ氏が、研究発表を行った。前回同様に、研究可能性やテーマの整合性等について議論が交わされ、それぞれ定時制高校生の学校経験における青春の意味、受験生の「灰色の青春」をめぐる言説、ジュニア小説における「青春」の表象、といったテーマを確定させ、今後このテーマに基づき研究を進めていくことが確認された。
なお、9月の研究会では、代表者の石岡が手記を中心的資料とした女子中学生・高校生の「青春」に対する意識の解明、分担者の日高利泰氏が読者層の異なる雑誌メディアにおける青春表象の比較分析、協力者の中山良子氏が同じ原作者・主演俳優(石原慎太郎・裕次郎)による『太陽の季節』(1956年)から『青春とはなんだ』(1965年)への青春イメージの変容についての分析、を個別テーマとすることが確認されている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

申請書において立案した研究計画では、研究開始初年度にあたる令和5年度においては、関連する先行研究・知見の整理と、資料の調査・収集・整理を実施することとなっていた。
上記「研究実績の概要」の通り、今年度において先行研究や資料の調査・収集・整理は概ね完了しており、各自の個別の研究テーマをほぼ確定させる段階まで到達した。
よって、本研究課題の遂行はほぼ当初の計画通りに進捗しており、「おおむね順調に進展している」との評価が妥当である。

今後の研究の推進方策

令和6年度においては、申請書の研究計画に則り、前年度に収集・整理した資料の分析を本格的に進めていく予定である。また、研究を進めていくなかで新たな資料の調査・収集の必要性が生じることは往々にして起こり得るため、その場合は追加の資料調査・収集を実施する予定である。さらに、一定の成果の挙がったものについては、学会発表あるいは投稿論文などを通して、積極的かつ迅速に知見を社会へ公表・発信していくことを企図している。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (12件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 逸脱者たちが見る不思議の国の夢2024

    • 著者名/発表者名
      トジラカーン・マシマ
    • 雑誌名

      ユリイカ

      巻: 56-1 ページ: 185-195

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 受験競争をめぐる研究の系譜・死角・展望 ―戦後日本の教育社会学史を読みなおす―2024

    • 著者名/発表者名
      藤村達也
    • 雑誌名

      京都大学大学院教育学研究科紀要

      巻: 70 ページ: 113-134

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 日本マンガ学会第22回大会 シンポジウム 再検討・「少女マンガ」史 第1部「少女マンガを語り継ぐ」2024

    • 著者名/発表者名
      小西優里、岸田志野、卯月もよ、笹生那実、藤本由香里、日高利泰、岩下朋世
    • 雑誌名

      マンガ研究

      巻: 30 ページ: 198-244

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] How did a former teacher of a part-time high school form “the unexclusive practices”?: Through an interview with a former teacher of a part-time high school2023

    • 著者名/発表者名
      Hiromichi Sagawa
    • 雑誌名

      Urban Scope

      巻: 14 ページ: 29-40

    • NAID

      130008131695

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Rethinking the framework of shadow education from a postcolonial perspective2024

    • 著者名/発表者名
      Tatsuya Fujimura
    • 学会等名
      CERC and Kyoto University Joint Roundtable: An Asian University? Intra-Asia Dialogue, Comparative Praxis
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] グローバルな「影の教育」研究の批判的検討:日本の学校外教育をどう位置づけるか2024

    • 著者名/発表者名
      藤村達也
    • 学会等名
      日本社会教育学会 プロジェクト研究「社会教育学における余暇・レクリエーションの再検討」第4回公開研究会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 「純愛コンビ」が生まれた時代―統治と表象が生み出す「青少年」像2023

    • 著者名/発表者名
      中山良子
    • 学会等名
      日本女性学研究会・近代女性史分科会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 戦後「青少年」概念の形成―「青少年問題」政策の展開から2023

    • 著者名/発表者名
      中山良子
    • 学会等名
      日本女性学研究会・近代女性史分科会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] ゲストハウスを成り立たせるもの―オーナーへのインタビューを通じて―2023

    • 著者名/発表者名
      佐川宏迪
    • 学会等名
      日本社会学会第96回大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] メリトクラシーと「加熱・冷却」概念に関する理論的検討2023

    • 著者名/発表者名
      藤村達也
    • 学会等名
      日本教育社会学会第75回大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 第22回大会シンポジウム 再検討・「少女マンガ」史 第1部「少女マンガを語り継ぐ」2023

    • 著者名/発表者名
      小西優里、岸田志野、卯月もよ、笹生那実、藤本由香里、日高利泰、岩下朋世
    • 学会等名
      日本マンガ学会第22回大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [図書] みんなの〈青春〉 思い出語りの50年史2024

    • 著者名/発表者名
      石岡学
    • 総ページ数
      224
    • 出版者
      生きのびるブックス
    • ISBN
      9784910790176
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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