研究課題
基盤研究(C)
1990年代以降の欧米の高等教育改革はNPM理論に基づき、大学側に業務を委ねる「間接統治」が適用された。わが国では法人化初期に大学間格差や法人制度曖昧性が懸念されていたが、法人化第3期まで経験したことは、NPM本来の趣旨と異なり、運営費交付金に対する財務統制とコンプライアンスが強化されたことである。社会学的新度主義の言う「強制的同型化」に他ならない。本研究では、法人化後に大学本部はどのような方針で学内の資源配分を行っているのか、コンプライアンスが教員の研究生産性にどのような影響をもたらしているのか、そして認証・法人評価と部局の業務との間に「脱連結」が作動しているのか否かを検証する。