研究課題/領域番号 |
23K02226
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09020:教育社会学関連
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研究機関 | 鹿児島純心大学 |
研究代表者 |
栗原 真孝 鹿児島純心大学, 人間教育学部, 准教授 (70588532)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2025年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 地方教育政治 / 教育委員 / 地方教育行政法 |
研究開始時の研究の概要 |
地方教育政治に関する先行研究では、教育政策の決定の際に教育委員会が中心的な役割を果たすものの、首長および議会も関与し、大きな影響力を及ぼす場合があることが明らかにされてきた。 こうした中で本研究の目的は、鹿児島県を中心とする事例分析を行い、地方教育行政法の2014年改正後の地方教育政治において、教育委員が果たすべき役割を究明することである。同法の2014年改正では、教育委員の権限は縮小したものの、首長からの独立性は高まったと捉えることもできる。本研究を通して、地方教育政治において教育委員が政治アクターや教育長に対して「教育的価値」を主張することで、政策の有効性や民主性を高められるかを検討する。
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研究実績の概要 |
地方教育政治に関する先行研究では、教育政策の決定の際に教育委員会が中心的な役割を果たすものの、首長および議会も関与し、大きな影響力を及ぼす場合があることが明らかにされてきた。こうした中で本研究の目的は、鹿児島県を中心とする事例分析を行い、地方教育行政法の2014年改正後の地方教育政治において、教育委員が果たすべき役割を究明することである。同法の2014年改正では、教育委員の権限は縮小したものの、首長からの独立性は高まったと捉えることもできる。本研究を通して、地方教育政治において教育委員が政治アクターや教育長に対して「教育的価値」を主張することで、政策の有効性や民主性を高められるかを検討している。 2023年度については、まず改正地方教育行政法において、教育委員という制度の位置づけがどのように改正され、教育委員の権限にどのような変更があったのかを整理した。また、都道府県および政令指定都市の教育委員について活動状況を分析した上で、鹿児島県教育委員会の教育委員の活動状況について分析を行った。これらの研究成果については、2024年度以降に論文としてまとめる予定である。 また、研究を進めるなかで、地方教育政治に影響を与えている様々な要因についても分析する必要性に気づくことができた。このため、まずは影響を与えているひとつの要因である、国レベルの教育政策の動向についてまとめた論文を執筆した。執筆した論文は、以下にようになっている。
・栗原真孝「公共政策としての教育政策の動向と課題―教育の情報化を中心として―」『鹿児島純心大学教員養成センター報』第8号、2024年。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度の研究成果では、教育政策の動向について分析するなかで、教育の情報化に対しては、文部科学省以外の中央省庁や民間企業も関与しており、地方レベルで考えると、教育委員会の専門性を高めるとともに、教育委員が中心となって教育の情報化のプロセスを把握し、チェック機能を果たしていくことの重要性を指摘することができた。こうしたことは、教育委員の今後の役割を考える上で重要になると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き鹿児島県の事例分析を進めるとともに、それ以外の都道府県を取り上げた事例分析を行い、鹿児島県と他の事例の比較分析を行う予定である。また、2023年度の「教育政策の動向」に続いて、国レベルの公共政策の動向についても整理する予定である。
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