研究課題/領域番号 |
23K02228
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
柳 奈津代 東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 特任助教 (40837499)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 保育士 / 薬剤師 / 保育所 / 与薬 / 連携 / ワークショップ / 保育所内与薬 / 保護者 |
研究開始時の研究の概要 |
保護者の依頼による保育所内での保育園児への与薬(薬を飲ませること)に関して、主に与薬を担当する保育士の困難感などが報告されてきた。その後の調査によって、保護者の保育所内与薬や薬物治療への認識、園児の体調不良時の保護者の行動などにも課題があることが明らかになり、薬局薬剤師による支援の可能性が検討されてきた。 本研究では、これまでの知見を踏まえたワークショップやフォーカスグループインタビューによって、保育士・薬剤師・保護者が「保育所での薬が関わる課題」を正しく理解し、課題解決に向けた連携の支援ツールとなり得る「課題と解決案を見える化したリーフレット」を作成し、評価する。
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研究実績の概要 |
これまでの調査による知見をもとに保育士ワークショップ等を開催予定であったが、先行調査が新型コロナウイルス感染症の流行時期以前であったことから、ワークショップの前段階として、ポストコロナの保育所における保育や与薬の状況、保護者の就労スタイルなどについて、事前にヒアリング調査を行うこととした。保育所の状況に詳しい保育施設の管理職などの協力を得てオンラインによるインタビューを実施した。 保育所における薬が関わる課題として、薬を飲ませて無理に登園させる、薬で熱を下げて預ける、等の子どもの体調不良時の保護者の行動が報告されていたが、新型コロナウイルス感染症の流行によってリモートワークが増えるなど、一部に子どもを休ませやすくなった状況もみられているとの意見があった。一方で、状況はコロナ以前と大きく変わらず、保育士の負担や困難感軽減のための取り組みが期待されるとの意見も得られ、保育士への支援の必要性が再確認された。 保育士ワークショップの開催概要として、これまでの調査で得られた与薬の課題について参加者(保育士)と共有するレクチャー、薬剤師による支援の可能性を検討するための薬剤師業務の紹介、グループワークによる保育所の薬が関わる課題抽出を行い、その後、全体での整理を行う予定である。また、保育士の与薬の負担や支援の可能性に対する意識の変化を評価するため、ワークショップの前後にアンケートを実施することとし、それらの作成を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
保育士ワークショップの前段階としてヒアリング調査を加え、保育所の管理職ら数名に保育所の与薬の現状に関するインタビューを実施したため時間を要した。また、予定していた保育士ワークショップの倫理審査が長引いたことによって実施が次年度に持ち越された。
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今後の研究の推進方策 |
ヒアリング調査にご協力いただいた保育施設管理者らを中心に保育士への協力を依頼し、保育士ワークショップを開催する。グループワークの中で得られた課題を整理し、保育士と薬剤師による二職種ワークショップにつなげ、連携をすすめる。二職種によって得られた結果をまとめ、リーフレット「薬が関わる課題への支援と連携の提案(案)」を作成する。
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