研究課題/領域番号 |
23K02268
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
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研究機関 | 新潟医療福祉大学 |
研究代表者 |
大松 健太郎 新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 准教授 (50632501)
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研究分担者 |
大和田 均 新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 講師 (90886045)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 心停止 / 119番通報 / 心肺蘇生 / 拡張現実 / スマートフォン / AED / COVID-19 |
研究開始時の研究の概要 |
乳幼児における病院外心停止の発生は、成人に比べまれであるが、社会及び家族に大きな影響を及ぼす悲劇的な事態である。心停止患者に対しては直ちに心肺蘇生を試みることが救命にとって重要で、その普及啓発を戦略的に展開する必要がある。コロナ禍においても、継続的に実践可能な教育プログラムが求められている。そこで、新たな方略として着目しているのが「AR(拡張現実)技術」である。先行開発したARを用いた心肺蘇生訓練プログラム「心肺蘇生AR」をさらに発展させ、小児心肺蘇生訓練用の教育プログラムとして開発する。これを用いることにより使用者の小児心停止に関する知識、対応能力が向上するかを検証する。
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研究実績の概要 |
2023年度はアプリケーション制作に先立ち、COVID-19が市民の蘇生行動に与えた影響について評価した。COVID-19感染拡大のため、発令された緊急事態宣言時には市民のAED(自動体外式除細動器)による除細動の実施率が著しく低下し、神経学的転帰良好な1か月生存率も低下していた。除細動の実施率、神経学的転帰良好な1か月生存率はパンデミック2年目(2021年)に低水準で経過し、長期的な影響を受けていた。これはCOVID-19に関わる行動制限により救命講習の開催が制限されたことが影響している可能性がある。したがって、4年に及んだ行動制限が市民の蘇生行動に及ぼす影響はポストコロナの時代においても影響が残されると考えられる。この結果は、国際学会での発表および論文化し国際誌に投稿し、Acceptされた。 上記の研究によって、本研究で開発を進めているスマートフォンアプリを用いた救急蘇生法の学習システムにより、新型感染症の感染拡大時にも市民に対する蘇生教育を継続することの重要性が示唆された。 この知見をもとに新たなアプリケーションの設計を進めている。また、アプリケーション制作のうちすでに構築済の部分に関して、有効性を検証するランダム化比較試験の倫理申請を行い、承認された。2024年度以降はすでに構築済みの部分のランダム化比較試験を行い有効性を検証し、その結果を踏まえたアプリケーション開発を進め、効果検証を行っていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
アプリケーション制作に必要な内容についての事前の研究が順調に進行し、国際学会での発表および論文の採択がなされた。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度の研究結果に基づき、アプリケーション制作を具体化させていく。並行してすでに構築済の部分については有効性を検証するためのランダム化比較試験が倫理審査委員会において承認されたため実施する。
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