研究課題/領域番号 |
23K02269
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
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研究機関 | 北陸学院大学 |
研究代表者 |
ポーター 倫子 北陸学院大学, 教育学部(幼児教育学科), 教授 (70194496)
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研究分担者 |
山根 隆宏 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (60644523)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 子育て / 自閉スペクトラム症 / ストレス / 異文化比較 / 適応 / 愛着 / セルフ・コンパッション |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、家族ストレス対処理論である「二重ABCXモデル」を用い、ASD児の母親のストレスへの適応を促進する要因と、阻害する要因を特定し、それぞれの関係性を解明する。方法として、日本のASD児の母親のストレス適応の特異性を明らかにするために、国際比較や他の障害児、定型発達児の母親との比較を試みる。また日本の母親のリスク要因である、子どもとの愛着形成の評価やセルフ・コンパッションをモデルに含めて検討する。日本の幼児期から小学校のASD児、他の障害児、定型発達児をもつ母親それぞれ150名、米国の幼児期から小学校のASD児をもつ母親100名を対象とし、7つの質問紙によってデータを収集する。
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研究実績の概要 |
自閉スペクトラム症(ASD)児を育てる親は、子どもの問題行動、時間や経済的な制約、身体的・心理的な疲労、周りの無理解など、さまざまな困難を抱えていると言われている。そこで本研究は、家族ストレス対処理論である「二重ABCXモデル」を用い、ASD児の母親のストレスへの適応を促進する要因と、阻害する要因を特定し、それぞれの関係性を解明することを目的とした。
本年度はまず、研究分担者と適宜ミーティングを行い、質問紙の種類、リクルート方法、調査の流れについて協議し,研究の具体的な方針を決定した。また米国の共同研究者とも協議を重ね、日本と米国の文化的・社会的背景に適合する質問紙と質問項目を選考・作成した。これらの協議を経て、両国で共通して使用できる質問紙を選定し、オンラインで回答可能な調査票を作成した。その後、日本における研究参加者募集のためのチラシを作成し、さまざまな関連機関や学校を通じて配布・宣伝を行い、募集活動を展開した。結果として、約400名のASD児、その他障害児、定型発達児の母親からデータを収集することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究協力者の開拓には多大な時間と努力が必要であったが、自閉症児と定型発達児の母親に関しては、それぞれ予定していた150名分のデータを収集することができた。他の障害児の母親データについては収集が難航したが、予定していた150名の半分以上のデータは現在までに収集できており、全体としては順調に進んでいると評価する。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、米国のASD児の母親のデータ(100名)を収集する予定である。これを実現するため、研究代表者が研究員として所属する米国の医大のIRB申請を行い、この医大を通じて関係協力機関(例、ASD団体、ASD児の親支援グループ、クリニック)に調査協力依頼を打診する。前年度に収集した日本のデータに関しては、異なるグループ間で質問紙から得られた尺度の得点の相関を分析し、3つのグループ間で得点を分散分析によって比較する予定である。得られた成果は、学会、専門誌、セミナーなどで積極的に発表する計画である。
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