研究課題/領域番号 |
23K02274
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
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研究機関 | 京都教育大学 |
研究代表者 |
榊原 久直 京都教育大学, 教育創生リージョナルセンター機構, 講師 (90756462)
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研究分担者 |
寺見 陽子 神戸松蔭女子学院大学, 神戸松蔭こころのケア・センター, 客員所員 (20163925)
原口 喜充 近畿大学九州短期大学, 保育科, 講師 (40910039)
久津木 文 神戸松蔭女子学院大学, 人間科学部, 教授 (90581231)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | メンタライゼーション / 子育て支援 / 乳幼児保育 / 連携 / 家庭養育 / 非認知能力 / 連携プログラム |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、乳幼児の非認知能力の発達を支える養育者および保育士のアタッチメント(愛着)関係やメンタライゼーションの能力に焦点を当て、保育者の「子どもの心的状況を読みとる能力」および「自己の視点を自覚する能力」をアセスメントする手法を確立すると共に、その向上にむけた、家庭養育と乳児保育の連携プログラムの開発と実施を目的とするものである。 愛着関係やメンタライゼーションに焦点化した家庭養育と乳児保育の連携を図るプログラムの開発と実施は、保育者の心理的能力や家庭養育・乳児保育の質を向上させることに加えて、養育・保育の場における乳幼児の育ちを促すことに繋がると考えられる。
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研究実績の概要 |
本研究は乳幼児の非認知能力の発達を支える養育者および保育士のアタッチメント(愛着)関係やメンタライゼーションの能力に焦点を当て,保育者の「子どもの心的状況を読みとる能力」および「自己の視点を自覚する能力」をアセスメントする手法を確立すると共に,その向上にむけた家庭養育と乳児保育の連携プログラムの開発と実施を目的とするものである。 本研究の目的は①諸外国における「子どもの心的状況を読みとる能力」および「自己の視点を自覚する能力」のアセスメント手法に関する比較検討と評価法の開発,②我が国での、乳幼児の家庭養育と保育における保育者の心理的能力の特徴の検討,③諸外国における保育者の心理的能力の向上に関する介入プログラムの比較検討,④保育者の心理的能力の向上に向けた家庭養育と乳児保育の連携プログラムの開発である。 初年度は②③を行うとともに,④について試験的に研修活動を行い,参加者らより質的なデータを得た。 ②については,保育の質を規定するとされる保育者及び保育実践における構造の質・関わりの質・コミュニケーションの質のそれぞれが,養育者への支援の質にも影響を与えていることが明らかとなった。また実際に,養育者の養育性・育児ストレス・子どもとの関わりに対して影響することが示唆された。 ③については,Minding the babyプログラムの実践を概観し,養育者への支援には情緒的支援・認知的支援・行動的支援の3層があり,それぞれを通じて情緒的変容・認知的変容・行動的変容のそれぞれを目指すことの必要性が示唆された。また,メンタライゼーションという点に焦点を当てると,自他の心の動きへの正確な理解の向上だけでなく,“多様・豊かに”読み取る力の向上を目指すことの必要性が示唆された。 ④については,試験的に家庭訪問という形を通じて養育者を支援するための支援者向けの研修活動を行い,研修の一部の担当を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究開始年度の1か月前に研究代表者の所属研究機関の変更,および研究分担者の海外へのサバティカル研修,出産等が重なり,初年度は研究代表者と分担者らとが一堂に会して本研究に向けて準備を進めることが困難であった。そのため初年度は,各担当研究に応じた基礎資料の収集を中心とし,研究代表者と分担者1名とで試験的に支援者支援プログラムの実践を行い参加者らより質的なデータを収集するにとどまった。
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今後の研究の推進方策 |
研究代表者の所属機関変更に伴う研究の遅延は解消,研究分担者らのサバティカル研修の終了など,関係者の準備が整ったため2年目の年度より本格的に共同での研究と実践を行うこととする。なお,本研究に関連する専門テーマを持つ研究者1名が新たに共同研究に加わることとなり,より実践的かつ実証的な研究を遂行する準備が整いつつあると考えている。
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