研究課題/領域番号 |
23K02309
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
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研究機関 | 和歌山大学 |
研究代表者 |
丁子 かおる 和歌山大学, 教育学部, 准教授 (80369694)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2025年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 乳児 / 幼児 / 遊び / 造形 / 資質・能力 / 年齢 / 育ち / 学び / 乳幼児 / 造形教育 / 保幼小接続 / カリキュラム |
研究開始時の研究の概要 |
0~2歳の乳幼児期における造形教育の研究は少なく、乳・幼児期から児童期に学びがつながらない課題がある。本研究では、乳幼児期・幼児期と小学校1~2年生までをつなぐことを目的とし、生活を基盤とする造形から創造性を重視する造形へ学びを継続させ、子どもの造形の遊びと学びを連続させて資質・能力を育む材料や用具、適した題材、特に資質・能力の目安を示す造形カリキュラム図を構築する。方法として、アンケート調査で実態を把握し、質の高い実施園や海外の資料、先行研究等を対象に、教育のねらいや題材、材料用具、資質・能力などについて調査と情報収集を行い、0歳から小学校接続期までの造形カリキュラム図の作成と提案を行う。
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研究実績の概要 |
本研究、「乳幼児の造形教育における資質・能力の可視化-就学を見通したカリキュラム図の構築-」は、0歳から小学校低学年を対象とした造形について材料、用具、題材、特に資質・能力・等を基にカリキュラム図を作成、提案することで、乳児期の学びを幼児期、児童期につなぎ、造形の学びを途切れさせることなく展開することを目的としている。現状では、0~2歳の乳幼児期における造形教育の研究は少なく、国内外で乳幼児期からの造形的視点を持った幼小接続研究が見当たらない状況がある。そこで、2023年度は、日本保育学会にて、科研費番号 17K04625 丁子かおる「非認知的能力を継続させる育ちと学びの造形教育軸-材料 用具による保幼小中接続-」を発展させて、非認知的能力に焦点を当て保育案276件の分析から、「乳児クラス(0,1,2歳)と幼児クラス(3,4,5歳)の造形における非認知的能力の比較―保育案を分析してー」で、ポスター発表を行った。非認知的能力を抽出して分類、分析し、0歳児クラス、1~2歳児クラス、3~5歳児クラスや年齢ごとの変化などについて明らかにした。低年齢の乳幼児において、環境や素材に自ら関わる「興味」や「好奇心」が多く、また、誠実性として、感覚的に物に関わって繰り返し試し確かめる行為が1歳から3歳までが特に多かった。つまり、低年齢では、子ども自身の好奇心や試し行為を大切にすることで低年齢児なりの意欲や主体性を尊重する傾向があった。そして、幼児になると創造性や創造性に関わる開放性が急増し、年長児になるほど協調性と協同性の項目が増加してた。幼児の造形では想像し、創造していく機会が増やしつつ、造形の遊びを共同で行う・共有する機会を設けて、協同性の育ち促す傾向があった。このような結果から発達に応じたねらいの設定を考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究棟改修があり、研究室、演習室、実習室などすべての引っ越しを2023年度8月に実施し、その後、改修が終わったことで元の研究棟に戻ることになり、2024年度4月に再び引っ越しを行った。1年間で2度の引っ越しと改修会議などへの常時参加が求められたため予定していた研究は進行できなかった。
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今後の研究の推進方策 |
研究の第1段階で行うことになっていた年齢に応じた教育のねらいや題材、プロジェクトのテーマ、材料用具などについてアンケート調査の準備を行い、第2段階で行う予定である質の高い乳幼児造形教育・保育を行っている園を対象とした教育のねらいや題材、材料用具、資質・能力などについて調査、情報収集や、レッジョ・エミリア市乳児保育所資料などから先行研究情報も収集についても同時に進めたい。保育現場や研究会などへの参加と共に、急ぎデータ収集を行っていくことで、遅れた分を取り戻せるようにしたい。
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