研究課題/領域番号 |
23K02313
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
|
研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
照屋 浩司 杏林大学, 保健学部, 客員教授 (20197817)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | 小学校高学年児童 / 超音波骨評価値 / 骨量獲得因子 / 生活習慣 / 成長 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、超音波骨評価装置を用いた骨評価に加え、体脂肪計による体脂肪率の測定を行うことにより、小学校高学年児童の骨量獲得に影響する要因について、発育・発達の要因を調整した解析を行うことができる点で意義深く、将来の骨折、骨粗鬆症の予防につなげられるような児童期の骨量獲得に関する因子について、より詳細に明らかにすることができると考えている。また、小学校高学年児童の食育を含めた生活習慣指導のための根拠とする端緒としても利用可能であると考えられる。
|
研究実績の概要 |
これまでの骨量獲得の因子に関する研究における対象は、思春期または青年期であり、幼児期あるいは小学校児童を対象とした研究は少なく、さらに研究手法も断面的なものにとどまっていた。本研究では、小学校高学年児童を対象として、超音波骨評価装置を用いた骨評価および体格などの計測を年に一度、継続して実施することに加え、食事の嗜好、睡眠や運動などの生活習慣などに関する質問紙調査を実施し、小学校高学年児童の骨量獲得に影響する要因について、とくに経年的な発育・発達の要因を調整した解析を行うことで、児童期の骨量獲得に関する因子について明らかにしようとしている。 3年の研究期間の初年度であった令和5年度は、縦断的な検討を行うためのベースとなるデータを収集し、データの整理、入力を行った。以前から良好な関係を築くことが出来ていた調査フィールドにおいて、概ね事前に予定されていた対象者数の児童に対し、超音波骨評価装置を用いた骨評価値・体格などの測定、食事の嗜好・睡眠や運動などの生活習慣などに関する質問紙調査を実施し、データの整理、入力までを行った。 縦断的な疫学調査においてはフィールドの確保が第一であり、フィールドを確保し初年度の測定を実施できたことで、将来の骨折、骨粗鬆症の予防につなげられるような児童期の骨量獲得に関する因子、とくに運動、睡眠、食嗜好の関与について明らかにするための基盤が形成できたと考える。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究初年度である令和5年度においては、フィールド調査における測定機器のうち、本体の準備は整っていたものの振動子メンブレンユニットの経年劣化が懸念された超音波骨評価装置に関して、問題なく測定に資することが可能であると判断されたためその交換は次年度以降に先送りすることとし、データ解析用のパーソナルコンピュータ、統計解析ソフトウエアについての準備をすすめた。 調査のフィールドとして予定していた小学校では、少子化に伴う児童数の減少により、年次の測定対象者数が研究計画時点での想定を僅かに下回ったが、令和5年9月にフィールド調査を実施し、超音波骨評価装置を用いた骨評価値の測定、および体格の測定を実施するとともに、食事の嗜好、睡眠や運動などの生活習慣などに関する質問紙調査を実施した。研究の進捗は、令和5年度中にはデータの整理およびデータ入力までにとどまり、単年度データを用いた横断的な解析には取り組めていないが、概ね予定していた対象者数を得て調査を実施できたことで、次年度以降の経年変化評価のためのベースも確保できたことから、進捗状況については「おおむね順調に進展している」と考えた。
|
今後の研究の推進方策 |
第2年目となる令和6年度においては、調査対象とする小学校での第2回目の調査を令和6年9月に実施の予定である。調査では引き続き、超音波骨評価装置を用いた骨評価値の測定に体格の測定を加えて実施するとともに、食事の嗜好、睡眠や運動などの生活習慣などに関する質問紙調査を実施する。データの整理・単年度データの解析に加え、その時点で2年連続した経年変化データの得られる予定の約60名については、初回調査時および第2回調査時の生活習慣・体格、およびそれらの変化が、小学校高学年児童の超音波骨評価値におよぼす影響についての検討も併せて実施したい。 第3回目の調査となる令和7年度においても同様の測定、調査を実施し、最終的には本研究期間中に得られる約120件の経年変化データに、予備的な研究によって得られている約190件の経年変化データを加えた対象者についての解析を行い、成長に伴う骨の脆弱化の影響を除外して、小学校高学年児童の骨量獲得に関連する要因、とくに運動、睡眠、食嗜好の関与を検討できると考えている。
|