研究課題/領域番号 |
23K02314
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
|
研究機関 | 多摩美術大学 |
研究代表者 |
後藤 正矢 多摩美術大学, 美術学部, 准教授 (60786979)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2027年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2026年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 幼稚園教員養成 / 教員養成史 / 大学における教員養成 / 教員養成カリキュラム / 戦後教育改革 / 保育者養成 / 2年制教員養成 / 教師教育 / 幼稚園教員 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,大学における幼稚園教員養成黎明期のカリキュラムの実際を明らかにすることである。当時の大学では,どのようなカリキュラムや実践で幼稚園教員の専門性を養成しようとしていたのだろうか。幼稚園教員養成課程が認定されていた国立大学・私立大学の中から事例を選定し,カリキュラムや実践,学びの実際を検討する。本研究は,戦後期の教員養成史研究が等閑視してきた大学における幼稚園教員養成を明らかにすることで,養成教育改革議論の立脚基盤を用意するものである。
|
研究実績の概要 |
本研究の目的は,大学における幼稚園教員養成黎明期のカリキュラムの実際を明らかにすることである。そのために複数大学のカリキュラムの事例を検討し,どのような科目や実践で幼稚園教員としての専門性を養成しようとしていたのかを明らかにする。 本年度は当初の計画通り,国立大学の中でも当時,専門的な幼稚園教員養成課程をもっていた,お茶の水女子大学・奈良女子大学・東京学芸大学における養成カリキュラムに焦点をあてて検討することとした。そのために,まず,各大学の年史資料,カリキュラム史料,同窓会史料,文部省への報告書,当時の研究集会の議事録史料などを収集した。各大学の前身である学校の史料も可能な限り収集した。これら史料を検討した結果,それぞれのカリキュラムの特徴や,戦前からの養成課程との連続性,女子高等師範学校の系譜(お茶の水女子大学・奈良女子大学)と師範学校系譜(東京学芸大学)の特徴と歴史的趨勢などを明らかにすることができた。 若干具体的に述べると,前者は幼稚園現場での日々の継続的な幼児との関わり、実習を重視した養成カリキュラム,後者は小学校教員養成に保育内容の科目(小学校の教科の専門家が担当)と,まとめとしての保育実習を加えた養成カリキュラムが特徴的であった。両者ともに、戦前の養成課程の特徴を受け継いでいたともいえる。また,後には後者,すなわち師範学校の系譜による養成が色濃くなっていく。 この成果は,本年度中に学会発表を行った。また,詳細は,現在学会誌に投稿する論文を準備しているところである。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は,当初の予定通り,国立大学における養成カリキュラムに焦点をあて研究を行うことができた。その結果,上記の通り一定の成果を挙げ,学会発表,論文作成に進むことができた。以上のことから,おおむね順調に進展していると評価している。
|
今後の研究の推進方策 |
これまでの成果について論文としてまとめ,発表する。その後,当時,幼稚園教員養成課程が認可されていた4年制公立・私立大学のカリキュラムについて史料を発掘し,上記の女子高等師範学校の系譜,師範学校の系譜と相対的にどのように位置づくのか,大学独自のカリキュラムや実践にはどのようなものがあったのかを検討する。さらにその後,私立短期大学や専修学校へと史料収集,検討の範囲を広げることで,本研究テーマの全体像に迫ることを予定している。
|