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読むことにおける「深い学び」の実現に資する自己評価力養成プログラムの開発的研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K02346
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
研究機関琉球大学

研究代表者

高瀬 裕人  琉球大学, 教育学部, 准教授 (30823083)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード読むこと / 自立した学び手 / 自立した読み手 / 学習としての評価 / 学習のための評価 / 自己評価 / 評価実践 / 教育評価
研究開始時の研究の概要

本研究は、「読むこと」において学習者が学びを深めていくのを支える教育評価プログラムを開発することを目的とする。
この目的を達成するために、文献調査と授業データの分析をとおして、「読むこと」の授業における教師と学習者、学習者同士のやりとりの内実を捉え、その意義と課題を検討する。これらの検討を踏まえて、「読むこと」において学習者が学びを深めていくのに必要な自己評価力を養成するうえで効果的な教育評価の在り方について探究していく。

研究実績の概要

本年度は、本研究主題の初年度であった。そのため、主として国内外の関連書籍を手がかりとして文献調査を行うことで、読むことの「深い学び」を促す学習評価についての理論的検討を進めた。考察を進めるにあたっては、学習者の自己評価力を養成するうえで重要な機能を果たすと考えられる、教師からの評価、学習者相互の評価(ピア評価)、学習者の自己評価に注目し、それぞれの関係性や機能を整理した。また、読むことの「深い学び」を促す学習評価実践の成立条件について検討した。
その結果、大きく4つの点が明らかになった。①まずは、学習者の内的な評価と、教師などの他者からの外的な評価との対話の場を設え、その場において両者のズレをもとに対話することが重要な意味をもつことが明らかになった。②さらに、その対話の場において、とりわけ教師が、学習者の読書行為を〈称賛的な眼〉で看破するとともに、適切な言葉がけや足場がけを行うことが重要な意味をもつことが示唆された。それにより、教師は、学習者が適切なリフレクションを行えるように、自己評価の方法や評価への向き合い方を教えることが可能になるためである。③また、教師からの評価、学習者相互の評価、学習者の自己評価の関係性や機能を検討するなかで、学習者の自己評価力の養成にあたっては、継続的な評価実践が必要であることが明らかになった。このことから、これからの方向性として、中長期的な視点からの検討も進めていく必要であることが示唆された。④読むことの「深い学び」を促す学習評価実践を成立させるにあたっては、学習者の評価実践への参加が重要であること、また教師と学習者の双方がそれぞれの役割を十分に担い、お互いが責任をしっかりと果たす必要があることが明らかになった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度は上述のように、文献調査を中心として理論的な検討を進め、自己評価力の養成にかかる課題を浮き彫りにし、進むべき方向性を見定めることができた。これにより、一定の成果を得ることができたと判断することができるため。

今後の研究の推進方策

来年度は、本年度進めてきた文献調査による理論的検討を進めるとともに、具体的な評価実践データの収集に着手する予定である。これらのデータを手がかりとして、自立した学び手、自立した読み手を育てる道程において、学習者はどのような自己評価眼を身につけ、それをどのように磨いていく必要があるのか、さらに教師はそこにどのように関わるのかという点について検討する。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (4件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 2件)

  • [雑誌論文] 中等教育段階における真正のリテラシー教育実践で求められる教師の役割2024

    • 著者名/発表者名
      高瀬 裕人
    • 雑誌名

      琉球大学教育学部紀要

      巻: 104 号: 104 ページ: 1-13

    • DOI

      10.24564/0002020198

    • ISSN
      1345-3319
    • URL

      https://u-ryukyu.repo.nii.ac.jp/records/2020198

    • 年月日
      2024-02-29
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 言葉の学びをともに支えるあたたかい学習評価の充実2023

    • 著者名/発表者名
      高瀬裕人
    • 雑誌名

      沖縄県版ことばだより

      巻: 12 ページ: 1-2

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 〈自立した読み手〉を育てる道程で働く学習評価2023

    • 著者名/発表者名
      高瀬裕人
    • 雑誌名

      月刊国語教育研究

      巻: 618 ページ: 44-45

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 主体的に思考し続けるようになるために2023

    • 著者名/発表者名
      高瀬裕人
    • 雑誌名

      ことばの学び

      巻: 19 ページ: 4-5

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 〈問い〉からはじめる主体的・対話的で深い学びに向けた国語科の授業改善2023

    • 著者名/発表者名
      高瀬裕人
    • 学会等名
      沖縄小学校国語研究会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 自立した読み手を育てる文学の授業‐コメント:学習評価の観点から2023

    • 著者名/発表者名
      高瀬裕人
    • 学会等名
      日本国語教育学会西日本集会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 現代アメリカの高等学校におけるリテラシー教育実践の検討:Kelly Gallagher & Penny Kittle(2018)180 Daysを手がかりとして2023

    • 著者名/発表者名
      高瀬裕人
    • 学会等名
      九州国語教育学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] これからの学校教育に必要なもの-小学校の授業研究から見えるもの2023

    • 著者名/発表者名
      高瀬裕人
    • 学会等名
      琉球大学教育学部附属公開教育講演会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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