研究課題/領域番号 |
23K02389
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 京都教育大学 |
研究代表者 |
今井 健介 京都教育大学, 教育学部, 教授 (80447888)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
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キーワード | 探究学習 / 表現型可塑性 / ナミアゲハ / 昆虫 / 理科教育 / 飼育学習 |
研究開始時の研究の概要 |
理科の代表的な飼育教材であるナミアゲハの意外な生態である過剰脱皮現象を生徒に発見・探究させ、教科内容に繋げる飼育プログラムの開発を行う。基礎研究段階では、①過剰脱皮の生起条件(至近要因)を操作実験により解明し、意図的に過剰脱皮させる方法を確立する。また、②過剰脱皮の進化理由・有利さ(究極要因)についての仮説を、近縁種とナミアゲハの比較実験により検証する。応用研究段階では、基礎研究の成果を利用した2つの飼育学習プログラム、すなわち③過剰脱皮の観察により、至近要因と究極要因を探究するプログラムと④近縁種とナミアゲハの比較観察により、究極要因の仮説検証を行うプログラムを、開発・実践・評価する。
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研究実績の概要 |
ナミアゲハ等チョウ目の幼虫は、様々な条件下で通常より多く脱皮(過剰脱皮)することが知られているが、その全容は未解明である。ナミアゲハの過剰脱皮は一般的・教科書的な知識に反する現象であり、児童生徒が飼育体験と知識の矛盾に気づき、主体的に探究する学習に活用可能であると期待される。 令和5年度は、ナミアゲハの過剰脱皮の生起条件(至近要因)全体を明らかにし、飼育学習の中で意図的に過剰脱皮させる方法を確立するため、3種の外的条件(短日日長、不適な餌、飢餓)の組み合わせを操作し、過剰脱皮の生起確率および幼虫の成長に及ぼす影響を調査した。 短日日長で飼育した処理区では、野外同様に越冬蛹への変態を引き起こしたが、過剰脱皮の生起確率には影響がなかった。3令以降を成葉で飼育した処理区、4令以降を成葉で飼育した処理区では、過剰脱皮が生起し、5令以降を成葉で飼育しても過剰脱皮は生起しなかった。また、一日の間飢餓条件に置いた個体は、過剰脱皮は生起しなかった。 蛹の体重は、同一処理内では過剰脱皮個体の方が重かった。これは、過剰脱皮個体の方が頭殻が大きく、成葉を効率的に摂食したためと考えられるが、各個体の頭殻の測定および摂食量の推定については、実験で得た試料の計測が終了していない。なお、短日日長処理および飢餓処理では体重が軽くなる傾向があった。これらのことから、飢餓ストレスや短日日長刺激よりも、葉の生長による餌質の低下の方が過剰脱皮を起こしやすいことが明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
教育業務の多忙のため、予定よりも試料の測定が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度得た試料の測定を進める。令和5年度と同様の実験を、成葉を好んで利用するクロアゲハを用いて実験し、結果を比較するために、実験系の開発を行う。研究結果を用いた探究学習教材を開発し、大学生を対象とた模擬授業を実施する。
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