研究課題/領域番号 |
23K02396
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
萩野 敦子 琉球大学, 教育学部, 教授 (90343376)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2026年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 高等学校国語科「言語文化」 / 高等学校国語科「古典探究」 / 言語活動 / パワーポイント教材 / 深い学び / 補助資料 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、今次学習指導要領において新設された「言語文化」「古典探究」両科目に採録された古典文学作品について、古典世界と学び手を繋ぐツールとして有益な補助資料(基本的にアニメーション機能をほどこしたパワーポイント資料)を作成する。作成する資料の内容については、研究協力者となる県内の高校国語教員たちとともに教科書教材を精査し、教員が必要とするものを考える。作成した資料については研究協力者たちに授業現場で使用・活用してもらい、フィードバック(生徒の古典への興味や理解が高まったかの検証)と改良を重ねていく。最終的には、USBに「補助資料集」としてまとめ、県内の高校国語教員に広く配付する。
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研究実績の概要 |
本研究初年度にあたる令和5年度は専ら今後に備えた準備として、学習指導要領の改訂を受けて高等学校国語科で令和4年度入学生から年次進行で履修が始まっている第1学年必履修科目「言語文化」および第2・3学年選択科目「古典探究」の各検定教科書における教材編成を確認してきた。 「言語文化」については9出版社から17種類、「古典探究」についてはやはり9出版社から14種類の検定教科書が発刊されているが、それらの古文分野の内容を見ると、旧指導要領時代の「国語総合」および「古典B」の古文分野の内容とは、採録される教材そのものに大きな違いはなかった。しかしながら、新科目においては教材=古文テキストを読むだけでなく、関連する他のテキストやさまざまなメディア、文化ツールと横断的に学ばせるような、いわゆる「言語活動」が積極的に展開されている。 しかしながら、教科書においてはどうしても静止状態の二次元的な教材が主となっていることも確認できたので、主要教材に対して立体的・経験的に古典の世界に触れさせる補助的な教材をどのように配置できるかを考察した。 今年度は、大学の授業で『源氏物語』を通年で扱ったので、本研究の試行も兼ねて『源氏物語』の理解を促すパワーポイント教材(クリックしながら物語の展開順に登場人物が増えていく仕組みになっている人物関係図など)をいくつか作成した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究の代表者は令和5年度まで4年間にわたり、学部長職を務めた。令和5年度は任期(2年+再任2年)の最終年であったが、学部長職はただでさえ負担の大きい役職であるうえに、学部として文部科学省より大きな単年度のプロジェクト助成金を獲得したため、その遂行に相当な時間と手間を取られることとなった。 本学では人件費が厳しいため役職であっても非常勤講師を雇用することができず、通常どおりに授業や学生指導を行いながらであったため、本研究に割くことのできる時間そのものが極めて限られていた。
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今後の研究の推進方策 |
高等学校国語科「言語文化」「古典探究」両科目の古文分野の各教材において、生徒の「深い学び」を促す補助教材を、パワーポイントで作成する。作成した補助教材については、現役で高校の国語教員を務めている勤務大学の卒業生数名に見てもらい、さらには授業で試用してもらうことで、その効果を検証していく。
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