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小中学校における野外観察を体験できるVR映像教材と学習活動の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K02399
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
研究機関盛岡大学

研究代表者

間處 耕吉  盛岡大学, 文学部, 教授 (00757049)

研究分担者 吉冨 健一  広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (00437576)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
キーワードVR教材 / 野外観察 / 擬似体験 / バーチャルリアリティ / 小中学校理科
研究開始時の研究の概要

小中学校の理科学習における野外観察は,学校の地理的環境などによって,野外観察の実施が困難な状況が少なくない。こうした場合であっても,野外観察のVR映像教材があれば,野外観察の疑似体験が可能となり,野外観察を補う学習活動が期待できる。
本研究は,野外観察を疑似体験するVR映像教材の作成するとともに,野外観察の実施が難しい環境にある学校においても,野外観察と同等の効果が得られる学習活動を開発することを目指すものである。開発したVR映像教材を使用した学習活動は,大学生を対象に実際の野外観察を実施した場合と比較検証を行った上で,実際の小中学校において検証授業を行うことで,その効果と意義を探る。

研究実績の概要

VR技術は身近になってきたとはいえ、全く新しい技術のため映像収集や教材として利用する方法などに様々な課題が見えてきた。これらの課題と解決方法や今後の展望に関わる研究報告を、3つの学会で口頭発表4件の報告を行なった。
「VR 技術を活用した教材開発」(間處・吉冨、令和6年8月18日、日本地学教育学会第78回全国大会大分大会)において、VR技術を使った野外観察を擬似体験する教材開発を進めていく中で、さまざまな具体的な課題が見えてきた。特に撮影技術の問題点が大きく、撮影現場ではなくパソコンに取り込んだ画像を補正をして初めて失敗がわかるケースが多く、狙い通りの撮影ができるまでにはかなりの時間を要したことなどを報告した。
「瀬野川の河床礫調査と河川観察用 VR 教材の開発」(吉冨・間處、令和6年8月18日、日本地学教育学会第78回全国大会大分大会)では、広島県の瀬野川において、大学生を対象にした河床礫の礫径の変化に対する観察実習を行うとともに、河川で働く作用について,実感を伴った理解ができるような VR 教材を開発行なった事例を報告した。
「VR 教材による野外観察の擬似体験」(間處・吉冨、令和6年9月8日、日本理科教育学会第74回全国大会滋賀大会)では溶岩の野外観察について、作成したVR教材を使った擬似体験の検証を行った。VR映像である程度の擬似体験は可能だが、よりリアルな擬似体験には、聴覚、触覚の情報も必要であることを報告した。
「授業における VR の可能性」(間處、令和6年12月7日、日本教育事務学会第12回大会)では、今後のVR技術の教育利用の可能性について報告するとともに、それらが導入された場合の通信環境など課題について報告した。

現在までの達成度
現在までの達成度

3: やや遅れている

理由

VR教材用の映像資料について、撮影後の画像処理をして初めて焦点の合い具合などの状況が確認できるため、撮影後に失敗がわかるケースが多く、思うように使用できる映像の収集が進んでいない。現在は、川原の様子、溶岩露頭、不整合露頭、火山地形などが収集できた。今後は整合地層の露頭、生物観察などの映像資料を収集する予定である。
収集資料をもとにした教材開発については、再生デバイスをMeta社のVRゴーグルQuestを使用して、YoutubeにアップロードしたVR映像を観察する方法で進めている。
VRゴーグルの使い勝手などには多くの問題点があるため、まだ小中学校の授業で使用できる段階ではないと考えている。ただし教材の有効性を検証するために大学生を対象にVR教材の試行を進めている。VRと言ってもゴーグルによる視覚だけでは実際の野外観察を代替する擬似体験にはならないことが明らかとなってきた。周囲の音(聴覚)に加えて、見えているものを実際に手で触れる触覚など、他の感覚を組み合わせることによって、実体験に近い擬似体験になりうることが可明らかとなってきた。今後も周辺の音も含めたVR映像と手であわれるサンプルを組み合わせた教材開発を進めていく予定である。
また、VRゴーグルを小中学校の授業で活用するにはYoutubeなどの汎用のアプリでは操作の自由度が広いため、生徒用ゴーグル内の映像をモニターすることが必要になる。モニターするとなると、各端末に専用アダプタとディスプレイを設置する必要があり、コストとスペースに大きな課題がある。これらの問題を解決には汎用アプリではなく教育用の専用アプリの開発が必須であると考えており、その開発も視野に入れた教材開発を進めてその効果の検証を行っていきたい。

今後の研究の推進方策

最終年度となり研究成果をまとめる段階ではあるが、VR映像の収集はその撮影の難しさもあって予定よりも進んでおらず、今年度も継続して収集を行なっていく。VR教材の特性についての理解が深まってきたので、VR教材の効果が期待できるものを選んで開発を進めたい。まずは、整層した地層の映像を使ったVR教材である。地層の観察は小学校の教科書でも扱う野外観察であるが、実施できる学校が限定される野外観察であるため、VR教材としてのニーズが潜在的に高いと考えられるため開発を急ぎたい。次に、生物の観察映像を使ったVR教材である。生物の観察については、近年の子どもたちの生物、特に昆虫をかなり忌避する傾向が深刻になっており、昆虫の観察などの場面でVR教材を利用することで苦手意識を緩和する役割が期待できるのではないかと考えた。
いずれも周辺の音を残したVR映像に加えて、触覚を補うサンプルを組み合わせた教材を開発し大学生による検証評価を行い、その成果を論文にまとめて発表する。また、将来のアプリ化を視野に入れた教材開発を進め、今後の研究の発展につなげたい。

報告書

(2件)
  • 2024 実施状況報告書
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2024 2023

すべて 学会発表 (5件)

  • [学会発表] VR 技術を活用した教材開発2024

    • 著者名/発表者名
      間處耕吉、吉冨健一
    • 学会等名
      日本地学教育学会第78回全国大会
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [学会発表] 瀬野川の河床礫調査と河川観察用 VR 教材の開発2024

    • 著者名/発表者名
      吉冨健一、間處耕吉
    • 学会等名
      日本地学教育学会第78回全国大会
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [学会発表] VR 教材による野外観察の擬似体験2024

    • 著者名/発表者名
      間處耕吉、吉冨健一
    • 学会等名
      日本理科教育学会第74回全国大会
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [学会発表] 授業におけるVRの可能性2024

    • 著者名/発表者名
      間處耕吉
    • 学会等名
      日本教育事務学会第12回大会
    • 関連する報告書
      2024 実施状況報告書
  • [学会発表] 理科授業におけるVR活用の可能性2023

    • 著者名/発表者名
      間處耕吉、吉冨健一
    • 学会等名
      日本教科教育学会49回全国大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2025-12-26  

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