研究課題/領域番号 |
23K02400
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 大妻女子大学 |
研究代表者 |
細谷 夏実 大妻女子大学, 社会情報学部, 教授 (70212199)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 海洋教育 / モバイル顕微鏡 / タブレット / 海洋リテラシー / 初等教育 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、初等教育において、学校内の授業で取り入れることができ、かつ子どもたちが主体的かつ体験的に取り組むことのできる新たな海洋教育実践例を構築し、海洋教育の裾野を広げていくことを目的とする。 具体的には、入手しやすい海産物を教材とし、タブレットに装着して使用するモバイル顕微鏡を活用した授業の実践例を構築する。さらに授業の前後で子どもたちの海洋リテラシー(海に関する知識や理解)などを問うアンケート調査を行い、授業実践の効果について検証しながら、内容の改善を図る。 以上のような取り組みを通じて、海洋教育の裾野拡大に有効な実践例の構築を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究では、教育現場が授業の中で取り入れやすく、さらに子どもたちが主体的かつ体験的に取り組みやすい、新たな海洋教育実践例を創出し、海洋教育の裾野を広げていくことを目的としている。そのために、学校現場に配置が進んでいるタブレット端末を観察用の機器として活用することを考え、タブレットのカメラ部分に装着して使用するモバイル顕微鏡をツールとして導入する授業実践例を提案する。モバイル顕微鏡は、観察像を撮影しタブレットに保存することができるため、得られた観察像を用いて子どもたちが学習結果の資料を作成することなども可能である。また、観察する対象は入手しやすい身近な海産物とする。海産物を観察材料とすることで、海から遠い学校、海のない地域の学校においても実施が可能になるような実践例が提案できると考えている。さらに、取り組みの前後で海洋リテラシー(海に関する知識や理解)を含めたアンケート調査を継続的に行い、取り組みの効果を検証することも計画している。 令和5(2023)年度は、これまでにも海洋教育の取り組みなどで連携してきている石川県穴水町の小学校の協力を得て、地元の特産の牡蠣を主な観察材料とした実践内容を検討し、計画を立てた。しかし、夏場の海水温上昇の影響などから、牡蠣の成育状況が例年より大幅に遅れたため、予定していた取り組みが、当初実施を計画していた11月末~12月から、年明けへ延期となってしまった。さらにその後、能登地域が令和6(2024)年元旦に発生した地震で被災したことにより、一連の実践計画は実施できないままとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
「研究実績の概要」欄でも述べたように、令和5(2023)年度については、主な観察材料とした牡蠣の成育の遅れで現地での取り組み計画が延期となった後、令和6(2024)年元旦に能登半島地震が発生したため、予定していた取り組みが行えないままとなってしまった。地震により、授業実施を予定していた小学校を含めた穴水町は大きな被害を受け、その後も現地訪問や新たな打合せなどができていない状況である。 以上のように、令和5(2023)年度については、研究の打合せと実施計画の立案はできたものの、現地での実践は行えないままとなり、研究は遅れていると判断せざるを得ない。
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今後の研究の推進方策 |
本研究は、これまでにも海洋教育の取り組みで連携してきている能登半島穴水町の小学校の協力を得て進めることを計画していた。しかし、能登半島地震により、連携をしている小学校をはじめ穴水町全体が被災したため、実践授業の実施について見通しが立てられていない状況にある。子どもたちの学びを支えるためにも、今後、当該小学校と相談し、実施の可能性を検討したいと考えている。一方で、復興にはまだまだ時間がかかることが予想され、しばらくは現地に出かけて実践授業を実施することが難しいことが予想される。そのため、現地に行かなくても実施可能なオンラインを用いた授業内容、実施計画への見直しなども検討している。さらに、授業実践のフィールドについて、海から遠い地域などを含めて、協力・連携をしてくれる新たな小学校を探すこともあわせて検討している。
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