研究課題/領域番号 |
23K02406
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 福島大学 |
研究代表者 |
森本 明 福島大学, 人間発達文化学類, 教授 (60289791)
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研究分担者 |
江森 英世 大谷大学, 教育学部, 教授 (90267526)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 聴覚障害児 / 算数・数学の授業過程 / 数学的なプロセス / 協働的な学び / 個別最適な学び |
研究開始時の研究の概要 |
聴覚障害児童生徒に数学的に考える資質・能力を育成するために、数学的に問題発見・解決するための数学的なプロセスを育む個別最適な学びと協働的な学びを、日々の授業で一体的に創出する。教師が個々の聴覚障害児の言語的困難を捉え,その克服をいかに支え,他者との言語活動のより一層の充実を図れるかが重要となる。特に、手話など聴覚障害児特有の言語活動に重点を置いた学びの創出が急務である。本研究では、数学的なプロセスに言語活動が果たす役割という観点から、個々の聴覚障害児の言語的困難を同定し、その困難を克服し、個別最適な学びと協働的な学びを一体的に創出する聴覚障害児のための算数数学の授業過程と教師の役割を解明する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、聴覚障害児のための算数・数学の授業過程において数学的なプロセスを育む個別最適な学びと協働的な学びを創出すること、そしてその創出における教師の役割を解明することである。本研究では、3年間の研究期間に対応する3つの下位目標を掲げている; 目標(1) 数学的なプロセスの遂行における個々の聴覚障害児が抱える言語的困難の同定と特性の分析 目標(2) 個別最適な学びと協働的な学びの一体的な創出を具現するための、聴覚障害児特有の言語活動や反復性持続性ある言語を媒介とする活動の同定と特性の分析 目標(3) 個々の聴覚障害児特有の言語活動の充実により日々の授業で個別最適な学びと協働的な学びを一体的に創出する聴覚障害児のための算数・数学の授業過程とその授業過程における教師の役割の同定と特性の分析。令和5年度は目標(1)数学的なプロセスの遂行における個々の聴覚障害児が抱える言語的困難の同定と特性の分析を行なった。そのために,聴覚障害児のための算数・数学の授業過程を,聴覚障害児が数学的に問題発見・解決する過程を遂行する活動を通して数学や数学的構造を認識する過程として捉えるとともに,定式化・解決・解釈の3つの局面で捉えることとした。その上で、数学的なプロセスの遂行に伴う言語的困難の同定と特性の分析を行った。成果として,数学的なプロセスの遂行の定式化と解釈の局面に伴う言語的困難について,個別最適な学びと協働的な学びの一体的創出との関係において今後更なる検討をすることが必要であることが考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
聴覚障害児のための算数・数学の授業過程において数学的なプロセスを育む個別最適な学びと協働的な学びの創出、そしてその創出における教師の役割の解明という本研究の目的を達成するために、令和5年度は、数学的なプロセスの遂行における個々の聴覚障害児が抱える言語的困難の同定と特性の分析を行った。定式化・解決・解釈の3つの局面に着目して、数学的なプロセスの遂行における個々の聴覚障害児が抱える言語的困難の同定と特性の分析をし、その成果として、数学的なプロセスの遂行における定式化と解釈の局面に伴う言語的困難について,個別最適な学びと協働的な学びの一体的創出との関係において今後更なる検討をすることが必要であることが考えられた。研究計画調書に記した研究計画に基づいて、令和5年度は研究の遂行がおおむね順調に進展していると判断される。
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度は目標(2) 個別最適な学びと協働的な学びの一体的な創出を具現するための、聴覚障害児口話,手話,トータルコミュニケーションをはじめとする聴覚障害児特有の言語活動に重点を置き、反復性・持続性ある手話や数学的表現(数・式・図・表・グラフ・数直線など)への縮約、その縮約された道具を媒介とした言語活動を同定し、その特性分析を行う。令和6年度 は、数学的なプロセスの遂行における個々の聴覚障害児が抱える言語的困難を克服するために、反復性・持続性ある手話や数学的表現(数・式・図・表・グラフ・数直線など)への縮約、その縮約された道具を媒介とした言語活動の同定と特性の分析を中心課題として、研究を進めることにする 。
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