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多様性を包含する学校・学級集団創出に向けた質的研究及び課題発見・解決ツールの開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K02413
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
研究機関広島大学

研究代表者

若松 昭彦  広島大学, 人間社会科学研究科(教), 教授 (70230919)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
キーワード子どもの姿で語る質的研究 / 教室状況認識 / 上野流KJ法 / SCAT / エンゲージメント / 特別活動絵本プロジェクト / 絵本の出版 / 多様性の包含 / 多様な背景をもつ子どもたち / 絵本プロジェクト事業 / 多様性を包含する学校・学級集団の創出
研究開始時の研究の概要

我が国では,多様な背景をもつ子どもたちを包含する学校・学級集団の創出が求められている(木村・小国,2019;Unicef,2020)。第1軸では,確立されつつあるデータ収集・分析方法を活用し,普遍的価値を有する理論と研究成果を踏まえた良質な実践を融合した質的研究を深化・体系化する。第2軸では,前回科研費の成果として創出された絵本の続編を開発し,教科等横断的視点を追究することで「絵本プロジェクト事業」を拡充・発展させる。

研究実績の概要

以下には,研究実施計画に記載した第1軸と第2軸に分けて,令和5年度に実施した成果を述べる。
第1軸では,研究実施計画に記載した目的に沿って,子どもの姿で語る質的研究を蓄積することができた。具体的には,岡山県内の小学校との共同研究,広島県内1市2町の小学校との共同研究を査読誌ではないが公表した。いずれの共同研究も,複数の小学校教師に協力を依頼し,様々な出来事が絶え間なく生じる教室(学級)での状況認識の実際を解明する質的研究であり,手順が明示化されている分析方法(上野流KJ法/ SCAT: Steps for Coding and Theorization)を用いた。また,児童に協力を依頼したエンゲージメントに関する質的研究も,広島県内4つの小学校との共同研究を実施しており,現在修正再審査や修正採択等に対応し,査読誌掲載を目指している。こうした質的研究は,保育の分野では検討が進んでいるものの,小学校教育の分野では十分な検討が進んでいない現状の突破口になり得ると考えられる。
第2軸では,研究実施計画に記載した目的に沿って,教室(学級)という小社会の中で多様性を包含することを理念に据えて,申請者,小学校教師(内1名がプロジェクトリーダーとなり,協議内容を踏まえて絵本の脚本を担う),絵本作家,博士課程後期院生で構成される特別活動絵本プロジェクトメンバーで複数回協議を行った。協議を経て,詳細は絵本第2弾の出版(前回科研費で絵本第1弾を出版済)までは非公表ではあるが,教科等横断的視点も踏まえたシナリオ素案を作成するに至った。
以上,概ね,研究実施計画通り実施している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

第1軸,第2軸共に,申請当初想定していた研究実施計画通りに実施しているため。なお,研究実施計画通りに進んでいる背景には,多忙を極める反面,働き方改革が求められる小学校教師(研究協力者)の子どもたちへの深い愛情と献身,職責を全うするための弛まぬ努力がある。小学校教師の支え,力添えなくして,本研究は実施し得ないと考えている。また,前回科研費と今回科研費の動きに注目した他大学から申請者に講演依頼があり,2023年10月,将来小学校教師を目指す学生300名程度と所属教員10名程度に対して講演を行うことができた。これは,申請当初想定になかった科研費による波及効果であると考えている。

今後の研究の推進方策

基本的には,第1軸,第2軸共に,令和6年度以降も引き続き,研究実施計画に沿って実施したいと考えている。
第1軸では,特にエンゲージメントに関する質的研究が査読誌に掲載されるべく,対応に力を注ぎたい。また,教室状況認識に関する質的研究も,現在,査読誌に掲載されるべく,ある大学教授とともに共同研究を進めており,今後も執筆を進めたい。
第2軸では,研究実施計画に記載している通り,各専門家の指導・助言を受けながらシナリオ素案を完成させ,ラフスケッチの製作・推敲等を進めたい。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 特別活動を中核に据えた学級経営実践者の教室状況認識2024

    • 著者名/発表者名
      若松美沙・山本耕祐・渡邉真悟・明賀裕紀・木本雄貴・三上菜月・三宅香苗・若松昭彦
    • 雑誌名

      広島文教教育

      巻: 38 ページ: 31-40

    • DOI

      10.51095/kyoiku.38.04

    • URL

      https://h-bunkyo.repo.nii.ac.jp/records/2000093

    • 年月日
      2024-03-29
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 「withitness」を踏まえたインクルーシブな学級経営の創出(2) : 小学校教師による教室での状況認識の実際2024

    • 著者名/発表者名
      若松昭彦・岸本勝義・井上恵子・頼政浩・津守松美・山根富貴・・・若松美沙
    • 雑誌名

      学校教育実践学研究

      巻: 30 ページ: 109-116

    • DOI

      10.15027/55121

    • URL

      https://hiroshima.repo.nii.ac.jp/records/2018432

    • 年月日
      2024-03-15
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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