研究課題/領域番号 |
23K02416
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
山口 武志 鹿児島大学, 法文教育学域教育学系, 教授 (60239895)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 相互発達モデル / 算数・数学科 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,研究代表者がこれまでの研究を通じて理論的かつ実証的に策定した「数学的意味と数学的表現の相互発達モデル」(相互発達モデル)に基づいて,児童・生徒どうしの社会的相互作用の充実・促進という視座から,算数・数学科の授業に関する構成原理,授業モデルを提案するものである。なお,本研究では,慣例的表現の種類に基づく体系化という視座から,「筆算」,「統計グラフ」,「関数の表,式,グラフ」の3つの教材類型に関する授業モデルの策定に取り組む。
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研究実績の概要 |
研究代表者は,これまでの科研研究を通じて,「数学的意味と数学的表現に関する相互発達モデル」(以下,相互発達モデル)を理論化し,それをもとに,いくつかの教材に関する授業モデルの策定に取り組んできた。しかし,それらは個別教材の授業モデルの検討にとどまっており,その体系化が課題として残されている。 こうした課題意識のもと,本研究の目的は,「慣例的表現の類型に基づく体系化」という視座から,いくつかの教材類型を設け,慣例的表現の類型ごとに相互発達モデルに基づく授業モデルを体系的に策定し,それらの有効性,妥当性を実証的に検証することにある。本研究で着目する教材類型は,類型1「小学校内の関連教材(整数の加減乗除の筆算)」,類型2「小学校と中学校の関連教材(統計グラフ)」,類型3「小学校,中学校,高等学校の関連教材(関数の表,式,グラフ)」の3つである。本研究では,これらの教材類型ごとに,授業モデルを策定し検証する。 以上の研究目的に対して,1年次にあたる2023年度の研究では,上記の「類型1」にあたる小学校内の関連教材の事例として,整数の加減乗除の筆算を取りあげ,その授業モデルを検討した。具体的には,以前の科研研究において策定した小学校第2学年「たし算の筆算」に関する授業モデル及びその実践を参考にしながら,教科書分析や先行研究の考察によって,小学校第3学年「かけ算の筆算」に関する授業モデルを理論的かつ実践的に検討した。また,加法や乗法に関する授業モデルをもとに,減法や除法の筆算に関する授業モデルについても同様に検討するとともに,小学校算数科で指導する整数の加減乗除の筆算の授業構成に共通するポイントを考察した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
3年間の研究期間においては,慣例的表現に関する3つの教材類型のうち,各年度,1つの教材類型を取りあげ,その授業モデルを検討,策定する予定である。1年次の研究では,3つの教材類型のうち,類型1「小学校内の関連教材(整数の加減乗除の筆算)」に着目し,研究を進めてきた。以上を総合的に考慮して,研究が「おおむね順調に進展している」と判断した。
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今後の研究の推進方策 |
2年次にあたる2024年度の研究では,2023年度の類型1に関する研究に引き続いて,類型2「小学校と中学校の関連教材(統計グラフ)」に着目し,相互発達モデルに基づく授業モデルの策定とその有効性の検証に取り組む予定である。
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