研究課題/領域番号 |
23K02417
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 群馬医療福祉大学 |
研究代表者 |
時田 詠子 群馬医療福祉大学, 社会福祉学部, 教授 (00612839)
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研究分担者 |
西田 明史 中村学園大学, 教育学部, 准教授 (00369860)
香曽我部 琢 宮城教育大学, 大学院教育学研究科高度教職実践専攻, 教授 (00398497)
塚越 亜希子 埼玉純真短期大学, その他部局等, 准教授(移行) (00747909)
田中 卓也 育英大学, 教育学部, 教授 (90435040)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 幼保小大連携 / 架け橋期のカリキュラム / 連携プログラム / コーディネーターとしての大学教員の役割 / 幼保小大連携プログラム |
研究開始時の研究の概要 |
接続カリキュラムの問題点を解決する突破口として、文部科学省より「幼保小の架け橋プログラム」が示された。架け橋期のカリキュラム開発の主役となる二者(保育者と小学校教諭)は、互いの保育内容や教育内容についての理解が不十分である。そのため、二者間にはカリキュラム開発の過程で多くの課題がある。その課題解決には調整役が不可欠となる。本研究では、二者を繋ぐ「架け橋期のコーディネーター」としての大学教員の役割を明らかにする。そして、各フェーズでの大学教員の役割を「連携プログラム」として策定し、さらに、その連携プログラムの評価を試み、幼保小大との連携における新しい視座を得ようとするものである。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、架け橋期のカリキュラム開発の主役となる二者(保育者と小学校教諭)の間を繋ぐ「架け橋期のコーディネーター」としての大学教員の役割を明らかにし、各フェーズで「連携プログラム」を策定し、その効果を検証することである。2023年度は次の3つの基礎研究を行った。①先行研究の検討を行い、論文「幼保小連携に関する研究はどのような文脈で進められてきたのか-研究テーマのテキストマイニングによる分析より」としてまとめ、「宮城教育大学家庭科教育研究」に投稿した。本稿では、2000年から2023年の幼保小連携に関する先行研究を453件抽出し、それらの論文のテーマをテキストマイニングで分析し、12個のsubgraphと4つの時代区分ごとの幼保小連携の特徴があることが分かった。また、幼保小連携に関する論文を1989年から2023年に広げ「研究目的」のテキストマイニングによる分析を行うべき、データの整理を行った。②本研究では、幼保小の「連携」を中心に研究するが、「接続」という用語の定義づけも重要である。そこで、「幼保小連携・接続に関する用語「連携」「接続」について-答申・論文における用語「連携」「接続」の意味付けに焦点をあてて-」としてまとめた。1989年から2023年まででの「連携」「接続」の用語がテーマに入っている論文は、1989年から2010年までは「連携」が多かったが、その後は「接続」の用語の入ったテーマが多かった。また、連携は幼保小の交流が中心であったが、接続は幼保小カリキュラムを繋ぐ意味合いが見られた。③群馬県保育研究大会の講師として「公立保育所・公立認定こども園等の使命と地域社会での役割」について講話を行った。特に、公立園と公立小学校の連携・接続について、助言を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
やや遅れている理由は次の3点である。 ①先行研究で扱う論文数が非常に多く、クリーニングや分析に時間がかかってしまった。 また、先進的な分析方法(Mendeleyでの論文管理、KHCorderでのテキストマイニング等)を全員が理解するのにやや時間がかかってしまった。 ②研究代表者、研究分担者、研究協力者、計7名の共通理解にやや手間取ってしまった。 ③研究成果を論文投稿や学会発表するにあたり、やや計画性に欠けた。
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今後の研究の推進方策 |
次の4つの推進方策を立て進めたい。 ①2023年度は、研究代表者、研究分担者、研究協力者の計7名で、共通理解、同一歩調で研究に取り組んだ。この考えは大事であるが、時に研究の遅延に繋がる。そこで、2024年度は、分担できることは分担し研究を進めたい。しかし、分担した研究結果は、全員に必ず報告する。 ②学会発表や論文投稿について、計画的に進めたい。 ③2023年度でほぼまとまっている論文「幼保小連携・接続に関する用語「連携」「接続」について-答申・論文における用語「連携」「接続」の意味付けに焦点をあてて-」を学会で発表する。また、先行研究Ⅱの検討では、1989年から2023年の幼保小連携に関する先行研究を集め「研究目的」のテキストマイニングをすべくデータ整理まで行ったので、論文化を図る。 ④研究計画に則り、調査Ⅰ:現状把握のための調査実施と分析、1)対象:研究代表者・研究分担者の大学がある地域(群馬県・宮城県・福岡県)の幼稚園・保育所・認定こども園・小学校に居住する管理職及び架け橋期担任で調査協力の同意が得られた者(計 約1,000名を想定)。2)調査時期及び方法:2024年9月、郵送による自記式質問紙調査。3)主な調査内容と分析:2024年10月~12月、現行の接続カリキュラムの現状と課題、架け橋期のカリキュラム開発に向け幼保と小が互いに期待すること、コーディネーターとしての大学教員に期待すること。分析は、マルチレベル分析、自由記述にはテキストマイニング。当該課題の研究時間を増やし遅れを取り戻したい。
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