研究課題/領域番号 |
23K02424
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 関西外国語大学短期大学部 |
研究代表者 |
笠井 正隆 関西外国語大学短期大学部, 英米語学科, 教授 (90510735)
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研究分担者 |
森田 健宏 関西外国語大学, 英語キャリア学部, 教授 (30309017)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | グローバル教育 / 教師教育 / デジタル教材 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、教員志望学生を対象に、質の高い「グローバル教育」を提供する実践力を教職課程段階で育成する手法を構築することにある。そのために、「グローバル教育」を初等中等教育で体系的に指導するための内容を最新の研究知見を基に再構築し、地球規模の問題を教科横断的に指導できるカリキュラムマネジメントのあり方をモデル化する。また、再構築された内容の効果的かつ効率的な指導力を育成するための問題解決型デジタル教材を開発し、オンライン学習システムへの実装、さらに試行的導入を経て、次世代教員への指導力開発に結びつける。
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研究実績の概要 |
令和5年度の研究内容は、当初の目的通り、メディア教材を活用して「グローバルな視野」を育成する授業実践者育成のモデルコース構築を行った。まず、インストラクショナルデザイン理論(ADDIEプロセス)の第一段階である分析(Analysis)段階として、「グローバルな視野」を構成する中心要素をグローバル教育の実践報告論文の分析によって再定義を行った。その結果、これまでに提唱されてきた6つの中心要素(「見方」の認識、異文化学習と異文化間コミュニケーションスキル、地球的相互依存関係、グローバル史、グローバルな問題、グローバル社会への参加)は現在においても重要な中心要素であり、加えて「情報リテラシー」、「多文化共生力」、そして「国際協調・協力」も授業実践に取り入れられていることが判明した。加えて、関西圏にある大学の教職課程の履修学生115名(初等教育課程35名・中等教育課程80名)対してグローバル教育の実践力への意識について調査を行い、グローバル教育の重要性は認識していたが、授業実践のイメージを抱くことが困難である傾向が見られた。この意識調査による分析結果等を踏まえ、効果的かつ効率的に「グローバルな視野」を適切な手法で教えることができる資質を育成するコース(15レッスン・90分/レッスン)をエビデンスベースで設計した。そのコースには、教職課程学生の「グローバルな視野」の獲得・向上と「グローバルな視野」を育成する教授法の習得の2つの目的を含み、反転授業形式で授業を進め、テキストやオーセンティックな教材の使用やアクティブラーニング・体験型学習の積極的導入などの特徴が含まれている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初の予定通り、グローバル教育で育成する「グローバルな視野」を構成する資質の再定義、その資質を教える実践力を効果的かつ効率的に育成するためのコース構築が完了した。また、翌年度の研究内容に予定されていた当該コースで使用するメディア教材の一つであるデジタルテキストは日本語と英語による開発を開始している。
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今後の研究の推進方策 |
当初の予定通り、令和6年度ではインストラクショナルデザイン理論(ADDIEプロセス)の「開発」(Development)段階に入る。つまり、メディア教材の開発とLMSへの実装を予定している。また、LMSへの実装後、その稼働状況を繰り返し試行しながら確認し、改善・改良を加えて問題なく稼働するように調整予定である。同時に、当該メディア教材の使用方法や想定したコース内での活用方法や注意点を記した実施手順書、ならびに各対面授業内で行う学修活動の授業計画と留意点等を記したシラバス作成も予定している。
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