研究課題/領域番号 |
23K02450
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 北海道教育大学 |
研究代表者 |
佐々 祐之 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (30315387)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 教職課程コアカリキュラム / 算数科 / 教科特性 / 非認知的能力 / 教員養成カリキュラム / 非認知能力 |
研究開始時の研究の概要 |
平成29年11月に教職課程コアカリキュラムが定められ,大学等における教職課程に対して一定程度の方向性が示されることになった。しかし,教科の指導法に関する教職課程コアカリキュラムは,教科の指導法一般について必要な知識や技能を示したレベルにとどまっており,今後,教科特性や教科指導を通して育成すべき非認知的能力も考慮した具体的な教職課程コアカリキュラムへの改善が必要である。そこで,本研究では,小学校算数科の指導に関して,教科特性及び教科指導を通して育成すべき非認知能力に着目した教職課程コアカリキュラムを研究・開発する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的である,小学校算数科の教科特性及び非認知的能力の育成に着目した教職課程コアカリキュラムの研究・開発のために,本年度は,教員養成大学・学部の教員養成カリキュラムの調査を通して算数科関係科目の現状分析すること,算数科の学習指導において育成を目指す非認知的能力の特性を解明することを目標としていた。 小学校算数科の学習指導において育成を目指す非認知的能力の特定については,昨年度実施した対教師アンケート調査の結果を分析することを通して,教師の非認知的能力に関する評価が,児童の認知的能力の評価の影響を受ける可能性があることを明らかにすることができた。この結果は,教師が児童の非認知的能力を評価しようとするとき,その児童の認知的能力,つまり,一般的なペーパーテスト等で測られる学力評価の影響を受ける可能性があることを示すもので,今後の非認知的能力の育成に向けて,留意すべき点を示すことができたと言える。この研究成果は,日本数学教育学会第11回春期研究大会論文集に掲載され,一定程度の研究成果を示すことができたと言える。 一方で,教員養成大学・学部の算数科関連科目の現状調査に関しては,様々な大学へ赴いてのインタビュー調査を計画していたが,他業務の華南系や,先方の大学とのスケジュール調整がうまくいかず,実現できていない。これについては,次年度以降に再度調整を行い,できるだけ多くの教員養成大学・学部の教科指導科目,教科の専門的事項に関する科目の現状を把握したいと考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和5年度の研究計画のうち,算数科の学習指導において育成を目指す非認知的能力の特性に解明については,対教師アンケート調査の分析から知見を見い出すことができ,一定程度の成果を上げることができたが,教員養成大学・学部の算数科関連教職課程科目の現状把握については,調査日程の調整がうまく進まなかったため,インタビュー調査が十分に行えなかった。その結果,教員養成カリキュラムの現状調査に関しては,十分な成果を得られることができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
教員養成カリキュラムの現状調査に関しては,令和6年度は,教育委員会等のニーズ調査を予定していたが,これと大学での科目担当者へのインタビュー調査を同時並行的に実施し,算数科関連科目の現状把握を進めたい。 また,算数科で育成を目指す非認知的能力の特性の解明については,引き続き調査データの分析を行うとともに,新たな枠組みでの非認知的能力の育成に関する調査を行いたい。
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