研究課題/領域番号 |
23K02460
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
|
研究機関 | 秋田県立大学 |
研究代表者 |
露崎 浩 秋田県立大学, 生物資源科学部, 教授 (20217384)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2027年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2026年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 植物の同化 / 物質循環 / 生態学的自然観 / 観察・実験 / 教材開発 / 五感 / 観察・実験教材 |
研究開始時の研究の概要 |
地球の自然と生物そしてヒトの持続性を脅かす課題を解決するためには、各々の国や地域が、自前の自然資源を最大限活用して物質を生産し、それを循環利用する社会へ変わる必要がある。 そのような変革を実現させていく上で、次代を担う児童・生徒には、生態系の生産者である植物の光合成などの同化、および物質循環について確かな知識を持ち、その知識に基づいた「生態学的自然観」を有することが望まれる。 本研究の目的は、植物の同化と物質循環を五感で学び生態学的自然観を育む観察・実験教材の開発である。教材の特徴は、①実感できる教材、②簡易・短時間で実施でき確実に結果が得られる教材、③学校段階間を接続した系統的な教材、である。
|
研究実績の概要 |
本研究の目的は、植物の同化と物質循環を五感で学び生態学的自然観を育む観察・実験教材の開発である。教材の特徴を、①五感を通じて「実感できる」教材、②簡易・短時間で実施でき確実に結果が得られる教材、③学校段階間を接続した系統的な教材、と定めた。 本年度(令和5年度)は、植物の同化と物質循環に関する小・中・高の教育内容とそれらの学校段階間における接続について、主に学習指導要領の記述をもとに整理した。その結果、教材作成に資する知見を集積することができた。あわせて、学校段階間を接続する教材の案をいくつか作成することができた。 上記の成果をふまえ、教材作りを開始した。具体的には、「炭素同化(光合成)」においては、シアノバクテリア(ネンジュモ)の観察教材、および「C3植物、C4植物、CAM植物」の形態や生理・生態を比較して学ぶ教材の作成を始めた。「炭素の循環」においては、教材とする水草(クロモ)と動物(ドジョウ)の育成技術を習得した。「窒素同化」においては、マメ科植物における根粒の観察教材を作り始めた。「窒素の循環」においては、マメ科植物の土壌における分解過程に関する実験を実施した。 今後は、作成した教材を、順次ホームページ(HP)に掲載する予定である。なお、HPは、令和6年4月に開設している。 本研究で開発する観察・実験教材により、児童・生徒は、植物の同化と物質循環に関する確かな知識を獲得し、あわせて、“ヒトは生態系の一部であり物質循環の環のなかにある”、“自然資源の循環的利用により自然・生物とヒトは共存できる”といった「生態学的自然観」を育むと期待される。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
以下の1~3の理由により、研究はおおむね順調に進展している。 1 小学校、中学校、および高等学校の理科・生物学教育における同化と物質循環に関する学習の内容、およびそれらの関連・接続の実態を調査し整理できた。 2 上記の調査結果をふまえ、開発する教材の大まかな構成や内容を定めることができた。 3 いくつかの教材について、観察や実験を実施し、教材作りを開始することができた。
|
今後の研究の推進方策 |
植物の同化と物質循環に関する小・中・高の教育内容について、教科書(4社)における記載を調査する。 その調査結果などを踏まえ、前年度に引き続き、「炭素同化(光合成)」、「窒素同化」、「炭素の循環」、および「窒素の循環」に関する教材作りに取り組む。 あわせて、教材作りに必要な研究情報・展示手法(見せ方)を、関連分野の研究機関(博物館等)を視察し収集する。 以上により、令和6年4月に開設したホームページの充実を推進する。
|