研究課題/領域番号 |
23K02515
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09050:高等教育学関連
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研究機関 | 中村学園大学 |
研究代表者 |
坂本 健成 中村学園大学, 流通科学部, 講師 (40399184)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 学生 / まちづくり / 域学連携 / 関係人口 / 都市農村交流 / 地域活性化 / 評価 |
研究開始時の研究の概要 |
大学と地域が連携して取り組むまちづくり活動で中心的役割を担う学生に多くの期待が寄せられている。全国で域学連携が広まる一方,学生らの活動が地域に何をもたらし得るかは解明されておらず,地域では連携疲れの声さえ聞かれるようになっている。そこで,本研究では学生らの活動の成果を「地域の視点」で捉えるための評価方法を開発し,評価フレームワークを構築することを目的とする。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は,大学と地域が連携して取り組む「まちづくり」において,中心的役割を担う学生に着目し,彼らの活動が地域に何をもたらすかという地域への具体的効果とその評価方法について検討することである。 本研究の初年度である2023年度の計画は,文献調査により「まちづくり」や「地域活性化」の成果や効果測定に関する基礎研究を整理しつつ,学生によるまちづくり活動の実際の事例において参与観察とインタビュー調査を行い,当該活動が地域にもたらす影響を検討することである。 文献調査では,まちづくりにおける学生の行動からその機能について,都市農村交流,関係人口,住民自治,市民活動,ボランティア,業績評価など周辺領域から考察を行った。とりわけ,当該活動に求められる専門性が高いほど経済的効果としての機能を有しやすいこと,そうでない場合は社会的効果としての機能を有しやすいことを発見した。参与観察は予定していた3事例のうち2事例で実施し,中山間地域における「若者の存在」という特徴的な機能を発見した。インタビュー調査は,予定していた5事例のうち2事例で実施した。結果の一部は学会発表を行った。残る参与観察1事例とインタビュー調査3事例は2024年度に実施予定である。 なお,2024年5月には既に参与観察とインタビュー調査を実施済みの事例において,20名程度を対象とした追加調査を実施する。この調査では,本研究の初年度の成果を反映した質問紙を用い,学生によるまちづくり活動に関する汎用的評価指標を検証する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
参与観察とインタビュー調査では,対象地域(集落)において感染症罹患者が発生する等により調査を延期する事態が生じた。参与観察は1事例,インタビュー調査は3事例が実施できなかったが,文献調査の比重を高めることで2年目の実施に備えている。残る調査は2024年度に実施する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
初年度は,学生によるまちづくり活動の意義を,その果たす機能の側面から文献調査と参与観察,インタビュー調査により検討した。これまでの成果から,活動内容の専門性の高さと果たす機能に関係性があることがわかった。一方では,個々の事例によって果たす機能が多様であることも示唆され,一般化が容易でない可能性も明らかになった。 2024年度は,初年度の結果を踏まえ,残る研究対象事例における参与観察とインタビュー調査を実施し,調査結果の解析(定性的コーディング)によって,学生による「まちづくり」の成果を捉える方法の理論化を目指す。
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