研究課題/領域番号 |
23K02526
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09050:高等教育学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
岩野 摩耶 山口大学, 教育・学生支援機構, 講師 (50945128)
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研究分担者 |
嶌田 敏行 独立行政法人大学改革支援・学位授与機構, 研究開発部, 教授 (00400599)
山咲 博昭 広島市立大学, 企画室, 講師 (20843361)
竹中 喜一 近畿大学, IR・教育支援センター, 准教授 (80834100)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | FD / ファカルティ・ディベロップメント / FDマップ / 教育力 / アセスメント基準 / アセスメント / 人材育成 / 大学教員 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、FD(ファカルティ・ディベロップメント)研究に関する知見を整理し、教員の教育力向上のための新たなアセスメント基準と教員が段階的に身につける教育力に関するFDマップの策定を目的とする。各大学等で様々なFDが実施されているが、教員が自己の能力を確認するための指標等はなく、受講するFDは教員の個人的な感覚により選択されることが多い。そこで本研究では、大学教員が教育力を向上させるために参考となるモデルの構築を目指す。具体的には、教員が自らの教育力を客観的に把握するための指標の確立(アセスメント基準の策定)とそれに対応するFDの体系化(教育力FDマップの策定)を行う。
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研究実績の概要 |
本研究は、FD(ファカルティ・ディベロップメント)研究に関する知見を整理し、教員の教育力向上のための新たなアセスメント基準と教員が段階的に身につける教育力に関するFDマップの策定を目的としている。研究では、①先行研究をもとに教育力向上のFDを論理的に再整理し、アセスメント基準のための要素を抽出、②抽出した要素を発展段階ごとに配置し言語化(ルーブリック化)することで新たなアセスメント基準を策定、③アセスメント基準を用いてFD(全国大学コンソーシアム等)を体系化し、教育力FDマップを策定する、の3つのステップを経て、教員の教育力を客観的に把握するための指標の確立(アセスメント基準の策定)とそれに対応するFDの体系化(教育力FDマップの策定)を行う。 2023年度は、文献調査を中心に行い、国内のFDに関する研究や書籍・論文や公開されている動画等を整理(①)し、ゴール設定やアセスメント基準の枠組みの検討(②)を行った。整理を行う中で、教員個人の視点と教員個人より広いカリキュラムとしての視点があることがわかった。教員に必要な能力は、「A.専門的、技術的な技能」と「B.その大学の固有の文脈に関する技能」に分類できる。2023年度は教員個人に焦点をあて、「A.専門的、技術的な技能」の「どの学問分野にも共通する技能としての教育力」に着目し、一般的に共通する「授業」に着目をして教育力FDマップ[暫定版]を策定した。授業は「設計」「実施」「点検・評価」の3階層で分け、各階層については認知のレベルから理想的なレベルまでの4段階のアセスメント基準の策定を行った(③)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
想定よりも、先行研究をもとに教育力向上のFDを論理的に再整理すること(①)、抽出した要素を発展段階ごとに配置し言語化(ルーブリック化)すること(②)の視点が広く時間を有した。また、教員個人の視点を中心に検討を行っていたが、教員個人より広いカリキュラムとしての視点があり、かつ密接にかかわることが示唆されたためである。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度に策定した教育力FDマップ[暫定版]を、2024年度の学会等を活用し、広く公表して意見を募る。それとともに、アンケート調査(実態・課題把握)やヒアリング調査(教育関係共同利用拠点校、国内外の大学)を実施する。これらの情報を活用し、教育力FDマップ[暫定版]の改良を行う。また現在着目している「授業」以外にも焦点をあて、引き続き各要素の抽出を行う。
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