研究課題/領域番号 |
23K02538
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09050:高等教育学関連
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研究機関 | 大阪歯科大学 |
研究代表者 |
大西 愛 大阪歯科大学, 医療保健学部, 講師 (70848390)
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研究分担者 |
神 光一郎 大阪歯科大学, 医療保健学部, 教授 (00454562)
中塚 美智子 大阪歯科大学, 医療保健学部, 教授 (70368158)
芦田 麗子 大阪歯科大学, 医療保健学部, 講師 (40319455)
米澤 美保子 大阪歯科大学, 医療保健学部, 講師 (10515357)
高井 裕二 大阪歯科大学, 医療保健学部, 講師 (40848892)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2025年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 歯科衛生士 / 介護保険施設 / 歯科衛生学教育 / 生活モデル |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では介護保険施設で就業する歯科衛生士の「生活モデル」を視点とした業務遂行に関する実態調査を行い、地域性や修業年限に注目して整理することで、歯科衛生士が「生活モデル」の視点をもって役割を遂行することの阻害要因が、地域性や修業年限によってどのように異なるかを明らかにする。また、実態調査によって明らかになった地域性や、修業年限の違いで生じた課題に対するセミナーなど、教育的介入による支援を試みる。その結果を基に、歯科衛生学教育に「生活モデル」の視点をもって役割を遂行できる内容を導入することができれば、今後の歯科衛生学教育の発展に寄与することが期待される。
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研究実績の概要 |
超高齢社会を迎え、歯科衛生士の役割への期待が大きくなったことから、就業場所が拡大し、介護保険施設における歯科衛生士の就業者数は2000年と2020年を比較すると約46.6倍に増加した。就業場所の変化から、これからの歯科衛生士には疾患の治癒を重視する「医学モデル」だけではなく、個人と環境との相互作用を念頭にいれた、生態学的視座をもつ「生活モデル」の視点も必要になる。1970年代にソーシャルワークの分野でGermain&Gittermanによって提唱された「生活モデル」については現行の歯科衛生学教育で少しずつ取り入れられているが、歯科衛生士に定着しているか否かは不明である。 本調査研究は、介護保険施設に勤務する歯科衛生士が「生活モデル」の視点をもって業務を遂行できるようになるには歯科衛生学教育において、どのような教育が必要であるかを明らかにすることを目的としている。 その研究の第一段階として、介護保険施設に勤務する歯科衛生士及び歯科衛生士以外の専門職を対象としてアンケート調査を実施する予定である。アンケートは近畿2府4県の介護保険施設、約2000施設に依頼文を郵送する予定であり、現在準備を進めている。回答者数は歯科衛生士及び歯科衛生士以外の専門職それぞれ約100名を想定している。その調査結果に基づいて、同様の対象者にインタビュー調査を行う予定である。対象者は歯科衛生士及び歯科衛生士以外の専門職(社会福祉士、介護福祉士、看護師など)それぞれ10~15名を想定している。 それらの結果から、介護保険施設に勤務する歯科衛生士が「生活モデル」を視点として業務を遂行するに当たり、どのような課題(阻害要因等)があるのかを明らかにする予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究は、当初の予定では2023年度に介護保険施設に勤務する歯科衛生士及び歯科衛生士以外の専門職を対象としてアンケート調査を実施する予定であった。 2023年度は先行研究のレビューに時間を要し、何度もアンケート内容のブラッシュアップを行ったため、現在約6か月遅れであるが対象者へ依頼文を郵送する準備をしている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、本研究の第二段階として、明らかになった課題を解決するために必要な知識やスキルについての教育的介入を実施し、有効性を検証する。その上で、第三段階として、第二段階で得られた知見をもとに、介護保険施設に勤務する歯科衛生士が「生活モデル」の視点をもって業務を遂行できるようになるには歯科衛生学教育において、どのような教育が必要であるかを明らかにする予定である。 第一段階から第三段階の調査研究より、歯科衛生学教育に「生活モデル」の視点をもって業務を遂行できる内容を導入することができれば、今後、介護保険施設に勤務する歯科衛生士がより適切に業務を遂行できるようになるとともに、入所高齢者のQOLの向上の一助を担うことができるものと期待される。
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