研究課題
基盤研究(C)
フランスでは,長い職業教育の歴史のなかで,教育機関での理論的教育と企業での職場実践を組み合わせた「フランス型デュアルシステム」が発達してきた.同制度は,もともと中等教育の若年者向けに発展してきたが,1987年の制度改定を契機に,高等教育の学生が活用する新たな動きが徐々に広がっていった.しかし,とりわけ近年,その動きは一気に活発化し,現在では高等教育の学生が利用者全体の過半数を占めるまでになっている.なぜ近年,デュアルシステムは高等教育機関において飛躍的に発展したのか,その主な要因を,教育界の視座および労働市場の視座の両面から検証していく.