研究課題/領域番号 |
23K02573
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09060:特別支援教育関連
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
日高 茂暢 佐賀大学, 教育学部, 講師 (20733942)
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研究分担者 |
片桐 正敏 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (00549503)
富永 大悟 山梨学院大学, 経営学部, 准教授 (30795597)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | ギフテッド / RTIモデル / 才能行動 / アセスメント / 2E / 特別支援教育 / 才能教育 / 知的ギフテッド / 特別な教育的ニーズ / 実践研究 |
研究開始時の研究の概要 |
知的ギフテッドのある子どもが示す特別な教育的ニーズと必要な支援について、本邦では実態が明らかになっていない。本研究課題では、RTIモデルに従い、支援介入と個別の学習支援の必要性の観点から知的ギフテッドを分類し、通常学級や特別支援学級等、ホームスクーリング等の各教育の場における実態を調査する。学校教員を対象にしたニーズの必要性と支援に関する調査、子ども本人や保護者を対象としたインタビュー調査、実践する学校への参与観察等を通じて、知的ギフテッドの特別な教育的ニーズと支援の実態を明らかにする。
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研究実績の概要 |
本年度は、RTIモデルの第1層として通常学級を対象にした広義のギフテッド教育・才能教育を検討する目的で、2つの研究を遂行した。 (1)通常学級に在籍するギフテッド児の実態調査・・・通常学級に在籍するギフテッド児の人口動態やニーズを明らかにする事を目的に調査を行った。実態調査については、学校現場を対象とした調査が難航したが、当事者および保護者を対象としたインタビュー調査を遂行することができた。その結果、ギフテッド児は学校の授業に高い知的好奇心や創造性を活かす学習活動を求める一方、多岐にわたる苦手な活動への支援やピアの不足といった課題に直面することが明らかになった。 (2)ギフテッド児のスクリーニングに関する調査・・・知能検査やコンテスト受賞歴などを指標にすると通常学級に在籍する児童生徒の多くは、その知的好奇心に沿った支援をうけることができなくなる問題がある。そこでRenzulliらの先行研究をもとに、学校生活で観察可能な才能行動(Gifted Behavior)を設定し、才能行動によるスクリーニング可能性を検討した。その結果、教師用才能行動評価尺度(Gifted Behavior Rating Scale)を開発した。小・中学校を対象に才能行動評価尺度の有用性を検証したところ、尺度の一貫性、妥当性が確認され、さらにロジステック回帰分析によって高い予測精度を示すモデルであることが認められた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実態調査が難航し、当初計画と変更があったものの、概ね順調に研究が遂行できた。
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今後の研究の推進方策 |
以下の2つの方向性で研究を推進する。(1)学校教員におけるギフテッドの理解と支援について、通常学級や通級指導教室、特別支援学級(自閉症・情緒障害)の教員を対象に①開発した才能行動評価尺度を用いたアセスメントに関する検討、②強い知的好奇心や課題への傾倒等の才能行動に関する長所活用型支援の実践例の収集と分析、③RTIモデルに従った集団指導から個別指導までのあり方に関する理論的検討を行う。(2)ギフテッド児やその保護者を対象に、ホームスクーリング等を含め、選択された教育の場・支援の枠組みに関するニーズや課題などについて情報収集と分析を行う。
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