研究課題/領域番号 |
23K02613
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09060:特別支援教育関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
松本 恵 大阪大学, 大学院人間科学研究科, 特任講師(常勤) (50818664)
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研究分担者 |
藤野 陽生 大阪大学, 大学院連合小児発達学研究科, 准教授 (20707343)
中川 あや 大阪大学, 大学院医学系研究科, 招へい教員 (80797051)
三好 紀子 大阪大学, 大学院連合小児発達学研究科, 助教 (80814772)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2026年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 小児機能性難聴 / ASD / ADHD / 心理社会的ストレス / 心身症 / 機能性難聴 / 発達障害 / 小児 / 支援 / 心理社会的要因 |
研究開始時の研究の概要 |
近年耳鼻科領域では外的要因が特定できない小児機能性難聴が増加しており、その背景に発達障害特性が疑われている。本研究は、機能性難聴を呈する子どもの発達障害特性を評価し、症状を形成する心理社会的要因を明らかにすることを目的に計画された。耳鼻科難聴外来の10~18歳の機能性難聴の子どもと養育者40例を対象に、子どもの発達特性の評価および外的ストレス要因を調査し、複数の専門家による発達障害特性の同定と、症状形成のメカニズムを分析する。その後の支援に向けて社会資源の活用フローチャート作成を目指す。
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研究実績の概要 |
近年耳鼻科領域で小児機能性難聴の背景にあると疑われている発達障害特性を調査し、その心理社会的要因を明らかにすることが本研究のもつ重要な意義である。そのために、1)機能性難聴を呈する児において発達障害特性のある児の割合を記述的に示す、2)機能性難聴児における認知機能の特性を記述的に示す、3)機能性難聴児の困難とストレッサーや気分障害などとの関連を検討する、4)予後調査により、発達障害特性の有無やトラウマの有無による症状転機を調べる、5)当事者の支援ニーズを元に紹介した支援機関によるその後の機能性難聴の診断やQoLへの影響を探索的に検討する、ことを目的に、心理士、医師など多職種を背景にもつ研究者チームによる臨床研究を計画した。 今年度は主に研究実施にかかる具体的なフロー作成や研究体制づくりに取り組んだ。調査実施のために、検査道具や質問紙の調達と調査実施場所・人員の確保や具体的な調査スケジュールなど、分担施設の環境整備について分担研究者間で調整・会議を重ねた。同時に臨床研究審査委員会への申請を行い、約半年に及ぶ審査を経て、計画とほぼ同様の形で研究実施の承認が得られた。研究参加者リクルートに向けて該当する患者を紹介してもらうために、広報チラシを作成し、地域の耳鼻科クリニックへ配布する準備が整った。そのため参加者登録には至っていないが、分担施設でかねてより蓄積していた機能性難聴の臨床データを整理し、学会発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2023年度は研究代表者の異動に伴い、研究に割けるエフォートが申請時の予定より減少したため、研究準備段階までの進捗にとどまった。また、知能検査を実施するという計画の性質上、結果をめぐる家族・本人への安全性や倫理面の担保のために倫理審査委員会での議論が長引いたことも理由としてあげられる。
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今後の研究の推進方策 |
研究者の異動に伴い研究時間が十分に確保できるようになり、前年度よりも調査を進めていくことが可能となる。調査の下準備を整えられたため、今年度からリクルートおよび調査を開始する。毎月2~3例のデータを収集し、今年度1年で25例の登録・実施を目指す。特に新年度や長期休暇の前後は学校で一斉健診が行われる時期であり多くのリクルートが見込まれるため、その時期の研究枠を増やして対応することでこれまでの遅れを取り戻したいと考えている。登録された少数で、予備的な成果の発表も目指している。
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