研究課題/領域番号 |
23K02643
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
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研究機関 | 愛知産業大学 |
研究代表者 |
増田 忠史 愛知産業大学, 造形学部, 准教授 (40886652)
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研究分担者 |
家田 諭 愛知産業大学, 造形学部, 准教授 (60410859)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | オブジェクトVR / 立体情報 / 建築模型 / 遠隔・非同期 / 通信教育 |
研究開始時の研究の概要 |
模型の実物を参照することができない遠隔・非同期の建築教育においては、その情報伝達は、撮影された模型写真に頼らざるを得ないが、本研究では、連続撮影した模型写真をオブジェクトVR化することで、飛躍的に立体情報の伝達精度を高め、実際の教育への活用とその効果の検証を行う。模型写真のオブジェクトVRは、各科目のリファレンス教材や成果物のデジタルアーカイブ化、展示コンテンツとしての活用等、新たな教育ツールとして多様な展開が期待される。
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研究実績の概要 |
本年度は、遠隔・非同期環境における大学建築教育を行っている本学通信教育部造形学部建築学科のカリキュラムを研究のフィールドとし、学生が時間や場所に依存せずにアクセスできるオンライン上のリファレンス教材として模型のオブジェクトVRを活用する新たな方法を探求した。この取り組みの一環として、模型を作成する建築設計の授業において、作成する模型の見本教材としてオブジェクトVRを公開し、そのリファレンス教材による教育効果をアンケート調査によって評価した。その結果を踏まえ、オブジェクトVRの表示方法に改良を加え、本学で毎年開催されている卒業研究展における出展作品のオブジェクトVRの作成し、オンライン卒業研究展として公開を行った。オンライン卒業研究展の会場は360度カメラを用いてパノラマVRとして記録し、会場内に展示された模型へのリンクを設定することで、展示会場の模型のオブジェクトVRをオンライン上で閲覧できる仕組みを構築した。このシステムにより、展示物の詳細をオンライン上で鑑賞することができ、期間や場所に制限されることなくアクセス可能となる。こうしたデジタル化されたアーカイブは、継続的なリファレンス教材として有効に活用できるようになる。今後は、このオンライン上での卒業研究展の学習効果をさらに検証するため、学生を対象としたアンケート調査を実施する予定である。これにより、オブジェクトVRが教育に与える具体的な影響や改善点を明らかにし、より効果的な教育ツールとしての新たな活用方法を模索する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り、リファレンス教材の作成、学生への公開を試験的に行うことができた。卒業研究展を題材の選定したことにより、公開が年度末となったため、教育効果を検証するアンケート調査およびその結果分析は次年度に持ち越しとなった。
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今後の研究の推進方策 |
オンライン上でのリファレンス教材の学習効果をさらに検証するため、学生を対象としたアンケート調査を実施し、より効果的な教育ツールとしての新たな活用方法を模索する。 アンケート調査として、その結果のフィードバックを勘案し以下の項目にフォーカスすることとしている。 VRの操作感/操作の分かりやすさ/閲覧時のモニタ機器/画質/図面の見え方/模型の見え方/模型のオブジェクトVRを自分で回してみたか/何作品閲覧したか/教育効果(学習に役立つ)/自由記述(感想、卒研展以外での活用、他の科目での可能性など) リファレンス教材としての活用だけでなく、オンライン上での作品展示やアーカイブ等の活用可能性についても実証的な検証を行う。
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