研究課題/領域番号 |
23K02669
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
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研究機関 | 新潟医療福祉大学 |
研究代表者 |
鵜瀬 亮一 新潟医療福祉大学, 健康科学部, 講師 (00793291)
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研究分担者 |
西原 康行 新潟医療福祉大学, 健康科学部, 教授 (50339959)
内山 渉 新潟医療福祉大学, その他部局等, e-ラーニング推進室長 (00377144)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 熟達指導者 / アイトラッキングシステム / 野球 / 投手指導 / 大学スポーツ / アイトラッキング / VR / わざ / 指導者育成 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,申請者がこれまで行なってきた熟達野球指導者の状況認知に関する研究をもとに,【課題1】VR技術とアイトラッキングシステムを同期させた動画(以後,VR視点動画)を作成することで,熟達投手コーチの有する指導の技術論を顕在化する.そして【課題2】VR視点動画を現役指導者に視聴させ,視聴前後の状況認知および視点ポイントの変化を分析し,特に投手指導について新たな映像教材を開発する.さらに,【課題3】野球の指導現場で導入されている「球数制限ルール」や「医師による肘検診」に加えて,VR視点動画を用いた「投手指導能力向上」を青少年期投手の肩肘障害の減少を加速させる新たなプログラムとして開発する.
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研究実績の概要 |
本研究は,研究代表者がこれまで行なってきたVR技術を用いた熟達野球指導者の状況認知に関する研究をもとに,【課題1】VR技術とアイトラッキングシステムを同期させた動画(以後,VR視点動画)を作成することで,熟達投手コーチの有する指導の技術論を顕在化する.そして【課題2】VR視点動画を現役指導者に視聴させ,視聴前後の状況認知および視点ポイントの変化を分析し,特に投手指導について新たな映像教材を開発する.さらに,【課題3】野球の指導現場で導入されている「球数制限ルール」や「医師による肘検診」に加えて,VR視点動画を用いた「投手指導能力向上」を青少年期投手の肩肘障害の減少を加速させる新たなプログラムとして開発する. 1年目である2023年度は,熟達投手コーチの状況認知と視点が表出したVR視点動画を作成できた.VR視点動画を分析した結果,「熟達投手コーチに頻出の6つの発話が存在すること」や「熟達投手コーチは投球中“非投球腕”,“ピボット脚”,“骨盤”の順に視点を置く回数が多いこと」,「それらの視点を置く回数は投球局面によって,各身体部位で特徴があること」などが明らかになった.本研究では,先行研究とは異なる方法論で投手指導技術に関する「みえ」の顕在化を試みたが,先行研究が対象とした熟達指導者の「みえ」と共通する部分については,投手指導技術における基本的な着眼点となる可能性がある.1年目は,これらの成果をまとめ,日本教育工学会論文誌に投稿を行ない,受理された.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1年目は,大学野球の投手について,複数のタイプ・レベルの大学生投手を被験者に撮影を行ない,熟達投手コーチの協力の下,VR視点動画を作成していく計画であった.新型コロナウィルス感染症による社会的・学内的制限も2023年度前期には緩和され,計画通り実験を行ない,VR視点動画を作成することができた.VR視点動画を分析した結果,熟達投手コーチが持つ技術論や視点について顕在化させることができた.それらの成果を論文にもまとめることができ,初年度として概ね順調に進展していると言える.
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今後の研究の推進方策 |
2年目以降は,1年目に作成したVR視点動画を現役指導者等に視聴してもらい,その前後での状況認知および視点ポイントの変化を検証する計画である.3年目は,視聴前後での状況認知および視点ポイントの変化を総括的に評価し,熟達投手コーチの技術的知見を伝承するシステムとしての課題抽出および評価を行ないたい.
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