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個別最適な学びと協働的な学びを充実させ成長を見える化する新時代AI学習評価システム

研究課題

研究課題/領域番号 23K02681
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分09070:教育工学関連
研究機関東京学芸大学

研究代表者

森本 康彦  東京学芸大学, 大学教育研究基盤センター機構, 教授 (10387532)

研究分担者 宮寺 庸造  東京学芸大学, 教育学部, 教授 (10190802)
北澤 武  東京学芸大学, 教育学研究科, 教授 (80453033)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード教育工学
研究開始時の研究の概要

学校現場では,GIGAスクール構想で整備されたICT環境を活用して,対面指導と家庭や地域社会と連携した「個別最適な学び」と「協働的な学び」を一体化させ,日常的に蓄積される学習データを分析・利活用することにより,個々の状況に応じたきめ細かい指導と学習評価の充実,授業改善を図ることが求められている。そこで本申請課題では,「個別最適な学び」と「協働的な学び」とは何か,それは何のデータを,どう分析し,どのように指導と評価に活用して実現できるかを明らかにする。そして,継続した児童生徒の学びにおける学習評価をAIで支援し,成長を見える化する知的システムを開発する。

研究実績の概要

2023年度に行った研究とその成果は、以下の通りであった。
(1)各サブシステムに実装する支援方法に関する調査検討
国内外の研究や実証を調査し、本研究に活かせるものを抽出した。最新のAI技術、特に、学習データを活用した機械学習による学習・評価支援に関する予測モデルの開発に関する研究や、生成AIの教育活用に関する実践や研究について行った。生成AIは2023年度に急に登場し、この夏には、文部科学省から「初等中等教育段階における生成AIの利用に関する暫定的なガイドライン」が出され、実践的な研究が一斉に開始された。我々も、入手可能なすべての情報を整理し、本研究課題に生成AIをどう活用すべきか、それが可能なのかについて検討を重点的に行った。
(2)各サブシステムにおける支援モデルの開発
各サブシステムに搭載する支援モデルついて検討した。(a)の「個別最適な学びと評価支援システム」と(b)の「協働的な学びと評価支援システム」の評価支援モデルにおいては、AIによる学びの振り返りの支援とeポートフォリオの活用によるモデルを開発した。特に、AIによる学びの振り返りの支援モデルに関しては、生成AIを用いて、振り返りプロンプトを学びの文脈にあわせて文章を適応的に変更することで、振り返りを支援するモデルを開発し、実践とその検証まで行った。また、学習者の振り返りの記述から、その学習者の資質・能力がどれほど育成されたかを同定するための機械学習予測モデルを開発し検証を行った。
(c)の「AI学習ガイド&コーディネーターシステム」に関しては、生成AIを活用した対話型エージェントによる学習ガイドとコーディネートのモデルを開発した。これについては、実装に向けた更なる検討が必要と考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2023年度に行った研究の現在までの進捗状況は、以下の通りであった。
(a)の「個別最適な学びと評価支援システム」については、教科横断的な長期にわたる学びをデザインし、その中での個人内評価の実施を想定している。2023年度は、開発した学習評価モデルをAIによる支援の部分を外して、実際に小学校と中学校で授業実践を複数行い、さらに、それらの検証を先行して行った。
(b)の「協働的な学びと評価支援システム」については,生成AIを活用した協働的な学びのモデルを開発し、ひとまず大学の授業において実践を行った。今後は、これに、(a)で開発した学習評価モデルを上手く組合せて、新たに協働動的な学びの評価支援モデルとして、これから研究を進めて行うことにする。なお、(a)と(b)に共通するAIを用いた学びの振り返りに関しては,別途プロトタイプシステムを構築し、支援の検証を行っている段階である。
(c)の「AI学習ガイド&コーディネーターシステム」は,AIエージェントによる支援モデルを開発しており、今後その検証に移っていく予定である。
(d)の「学習評価統合&成長見える化AIシステム」は、(a)と(b)の各システムの機能の一部として開発していく予定である。

今後の研究の推進方策

2023年度、一部先行して学校現場で支援モデルの検証を授業実践を通して行ったが、それらを受け、さらに支援モデルの改善を行い、必要に応じて詳細なところまで再設計し、各サブシステムごとに実装、もしくは、既存システムやアプリケーションと組み合わせることで実現していく。
今後の研究の推進方策としては、計画通りに着々と進めて行くことが大切であると考えている。
また、研究の打ち合わせ等は、Web会議システムを使ったオンラインでの実施を基本に、柔軟に進めて行くことにする。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (31件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 6件、 オープンアクセス 8件) 学会発表 (23件) (うち招待講演 3件)

  • [雑誌論文] 文章生成AIを活用した学びの文脈に適応的な振り返り支援方法の開発2024

    • 著者名/発表者名
      丸山浩平,森本康彦
    • 雑誌名

      教育システム情報学会研究報告集

      巻: 38 ページ: 15-22

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 機械学習モデルによるテキストのAI自動分類を用いた学びの振り返り活動支援システムの開発と評価2024

    • 著者名/発表者名
      丸山浩平,森本康彦
    • 雑誌名

      学校教育学研究論集

      巻: 49 ページ: 1344-7068

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 学びの振り返りのテキストデータを用いた教師あり学習と形態素解析による資質・能力の育成に関する記述抽出手法の開発2023

    • 著者名/発表者名
      萩原 浩平、丸山 浩平、森本 康彦
    • 雑誌名

      日本教育工学会論文誌

      巻: 47 号: Suppl. ページ: 241-244

    • DOI

      10.15077/jjet.S47124

    • ISSN
      1349-8290, 2189-6453
    • 年月日
      2023-12-20
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 教育工学における新たな学習評価研究の創出に向けて2023

    • 著者名/発表者名
      深見 俊崇, 森本 康彦, 泰山 裕, 山田 政寛, 大浦 弘樹, 益川 弘如
    • 雑誌名

      日本教育工学会論文誌

      巻: 47 号: 4 ページ: 579-592

    • DOI

      10.15077/jjet.47137

    • ISSN
      1349-8290, 2189-6453
    • 年月日
      2023-12-20
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 中学校総合的な学習の時間におけるゼミナールを取り入れた探究学習の実践と評価2023

    • 著者名/発表者名
      深水 皓司、森本 康彦
    • 雑誌名

      日本教育工学会研究報告集

      巻: 2023 号: 4 ページ: 263-268

    • DOI

      10.15077/jsetstudy.2023.4_263

    • ISSN
      2436-3286
    • 年月日
      2023-12-04
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] SUMMATIVE-REFLECTION SUPPORT METHOD BY CLUSTERING WRITTEN REFLECTIONS USING LARGE LANGUAGE MODELS2023

    • 著者名/発表者名
      Maruyama Kohei、Morimoto Yasuhiko
    • 雑誌名

      Proc. the 16th International Conference of Education, Research and Innovation

      巻: iceri2023 ページ: 8867-8874

    • DOI

      10.21125/iceri.2023.2258

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] E-WORKSHEET LEARNING MATERIALS FOR LEARNING ASSESSMENT FROM MULTIPLE PERSPECTIVES ON EDUCATIONAL CLOUD PLATFORM2023

    • 著者名/発表者名
      Hatanaka Misato、Fukamizu Koji、Mori Kento、Morimoto Yasuhiko
    • 雑誌名

      Proc. the 16th International Conference of Education, Research and Innovation

      巻: iceri2023 ページ: 9381-9389

    • DOI

      10.21125/iceri.2023.2406

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] EVALUATION OF REFLECTION SUPPORT SYSTEM FOR SIMULATED LESSONS BY CLASSIFYING AND VISUALIZING FEATURES UTILIZING CLUSTERING2023

    • 著者名/発表者名
      Yamaguchi Taisei、Hagiwara Kohei、Maruyama Kohei、Morimoto Yasuhiko
    • 雑誌名

      Proc. the 16th International Conference of Education, Research and Innovation

      巻: iceri2023 ページ: 9390-9398

    • DOI

      10.21125/iceri.2023.2415

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] マルチモーダル生成AIによる画像認識を活用して写真を用いた学びの振り返りを支援する方法の提案2024

    • 著者名/発表者名
      丸山浩平, 森本康彦
    • 学会等名
      日本教育工学会2024年春季全国大会講演論文集
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 学びの振り返りの記述を用いた生成AIによる画像生成の有効性に関する一考察2024

    • 著者名/発表者名
      山口大成,笠原康行,萩原浩平,森本康彦
    • 学会等名
      日本教育工学会2024年春季全国大会講演論文集
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 協働的にデータ活用を学ぶ授業における生成AIを用いた問題解決方法の提案2024

    • 著者名/発表者名
      中沢尚也,萩原浩平,森本康彦
    • 学会等名
      日本教育工学会2024年春季全国大会講演論文集
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 中学校社会科におけるeワークシートを活用した観点別学習状況の評価の実践2024

    • 著者名/発表者名
      深水皓司,畑中美里,坂本誠,森本康彦
    • 学会等名
      日本教育工学会2024年春季全国大会講演論文集
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 学習者の理解・定着状況の自覚を促すための表情の変化を用いた問題演習システムの提案2024

    • 著者名/発表者名
      枝窪悠,森本康彦
    • 学会等名
      日本教育工学会2024年春季全国大会講演論文集
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 生成AIを用いたペアプログラミングによるプログラミング自己学習方法の提案2024

    • 著者名/発表者名
      原田紗希,山口大成,丸山浩平,森本康彦
    • 学会等名
      日本教育工学会2024年春季全国大会講演論文集
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 1人1台端末を用いた教科等横断的な学びにおけるeポートフォリオを活用した学習評価の実践2024

    • 著者名/発表者名
      坂本誠,森本康彦
    • 学会等名
      日本教育工学会2024年春季全国大会講演論文集
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 生成AIを用いたLearning by teachingによる学び方の提案2024

    • 著者名/発表者名
      信國尚杜,大平勇輝,萩原浩平,森本康彦
    • 学会等名
      日本教育工学会2024年春季全国大会講演論文集
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 今、求められる学びとその評価とは~1人1台端末に蓄積されるeポートフォリオをどう活かすか~2023

    • 著者名/発表者名
      森本康彦
    • 学会等名
      東北学院大学 公開講座
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 初等中等教育段階での生成AIの利用から大学教育での活用について考える2023

    • 著者名/発表者名
      森本康彦
    • 学会等名
      令和5年度 私情協教育イノベーション大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 教育工学におけるeポートフォリオ(学習データ)を活用した学びとその評価2023

    • 著者名/発表者名
      森本康彦
    • 学会等名
      日本教育法学会第59回大会シンポジウム
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 学習者の変容を見取るためのeワークシートによる観点別学習状況の評価モデルの提案2023

    • 著者名/発表者名
      畑中美里,深水皓司,森建人,森本康彦
    • 学会等名
      日本教育工学会2023年秋季全国大会講演論文集
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 教育実習日誌から教職課程で身に付ける資質・能力の育成に関する記述を同定するためのキーワードの抽出2023

    • 著者名/発表者名
      守屋樹,萩原浩平,丸山浩平,森本康彦
    • 学会等名
      日本教育工学会2023年秋季全国大会講演論文集
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] クラスタリングを用いた特徴量の可視化による模擬授業振り返り支援システムの実践2023

    • 著者名/発表者名
      山口大成,萩原浩平,丸山浩平,森本康彦
    • 学会等名
      日本教育工学会2023年秋季全国大会講演論文集
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 総括的な振り返りのための大規模言語モデルを用いた振り返り記述内容のクラスタリングとそのクラスタ名の生成2023

    • 著者名/発表者名
      丸山浩平,森本康彦
    • 学会等名
      日本教育工学会2023年秋季全国大会講演論文集
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 児童生徒の授業と家庭学習で学びをつなげるe家庭学習シートの開発2023

    • 著者名/発表者名
      坂本誠,森本康彦
    • 学会等名
      日本教育工学会2023年秋季全国大会講演論文集
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 資質・能力の育成状況可視化システムにおける教職課程で身に付ける資質・能力の同定機能の開発2023

    • 著者名/発表者名
      萩原浩平,丸山浩平,森本康彦
    • 学会等名
      第48回教育システム情報学会全国大会講演論文集
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] クラスタリングを用いた模擬授業の分類とその可視化に基づく振り返り支援システムの開発2023

    • 著者名/発表者名
      山口大成,萩原浩平,丸山浩平,森本康彦
    • 学会等名
      第48回教育システム情報学会全国大会講演論文集
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 機械学習による振り返り記述内容の分類と生成系AIを用いた学びの「振り返りプロンプト」の生成方法の提案2023

    • 著者名/発表者名
      丸山浩平,森本康彦
    • 学会等名
      第48回教育システム情報学会全国大会講演論文集
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 学習者の理解・定着状況の自覚を促すための異常検知を用いた問題演習中の表情の変化の抽出方法2023

    • 著者名/発表者名
      枝窪悠,森本康彦
    • 学会等名
      第48回教育システム情報学会全国大会講演論文集
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 情報科における学習クラウドを用いた観点別学習状況の評価支援システムへの教科書ごとの「指導と評価の計画」テンプレート機能の実装2023

    • 著者名/発表者名
      田中遼,森建人,丸山浩平,森本康彦
    • 学会等名
      日本情報科教育学会第16回全国大会講演論文集
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 共通教科情報科において育成を目指す資質・能力の学習指導要領からの抽出2023

    • 著者名/発表者名
      長野里音,森建人,森本康彦
    • 学会等名
      日本情報科教育学会第16回全国大会講演論文集
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 共通教科情報科「情報Ⅰ」の教科書ごとの評価規準の作成と「指導と評価の計画」作成用テンプレートの提案2023

    • 著者名/発表者名
      森建人,田中遼,丸山浩平,森本康彦
    • 学会等名
      日本情報科教育学会第16回全国大会講演論文集
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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