研究課題/領域番号 |
23K02741
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
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研究機関 | 東北学院大学 |
研究代表者 |
松本 章代 東北学院大学, 情報学部, 教授 (40413752)
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研究分担者 |
菅原 研 東北学院大学, 情報学部, 教授 (50313424)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 視覚障害 / プログラミング教育 / 視覚支援学校 / 盲学校 / 特別支援学校 / ビジュアル型プログラミング言語 / 小学校 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の主な目的は,小学校(普通学級)で実施されているプログラミングの授業内容を視覚支援学校・学級において児童に提供できるようにすることである.視覚障害(全盲を含む)を持つ児童が使用できるプログラミング環境を独自に開発する.それを利用するプログラミング教材を作成し,実際に協力校(宮城県立視覚支援学校小学部)の授業で実践する.なお,協力校1校のみにとどまらず,成果を積極的に発信することで国内に広く普及することを目標とする.また,授業内だけでなくプログラミングを体験したいと希望する児童にその機会を与えることを目指す.
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研究実績の概要 |
本研究の主な目的は,小学校(普通学級)で実施されているプログラミングの授業内容を視覚支援学校・学級において児童に提供できるようにすることである.視覚障害(全盲を含む)を持つ児童が使用できるプログラミング環境を独自に開発する.それを利用するプログラミング教材を作成し,実際に協力校(宮城県立視覚支援学校小学部)の授業で実践する.なお,協力校1校のみにとどまらず,成果を積極的に発信することで国内に広く普及することを目標とする.また,授業内だけでなくプログラミングを体験したいと希望する児童にその機会を与えることを目指す. 本年度の研究計画は次のとおりである.(1) 小学校で実施されているプログラミングの授業や利用されている教材の実態について,国内外幅広く調査する.(2) 視覚障害児用のプログラミングのシステム,教材の開発を行う.(3) 協力校で授業を実施,また日本視覚障害者団体連合と協働してオンライン講座を実施する.(4) ホームページを立ち上げて成果を発信する,学会にて成果発表を行う,など積極的なアウトリーチ活動を開始する. 実際の主な成果としては,まず視覚障害児用のプログラミングのシステムの開発について,スマートフォンの認識文字を利用する方式を新たに実装し,プログラムの入力時間の短縮と自動音声読み上げを実現した.また図形の出力にカッティングマシンを利用することにより,出力結果(図形の形に切り取られた紙)を折ったり重ねたりという「紙」ならではの学習が可能となった.さらにシステムの開発と並行して,協力校の先生方とともにプログラミング教材を開発し授業を実施した.また日視連を通して都内の盲学校に通う小中高生にオンライン講座を実施した.一方で実態調査やアウトリーチ活動をおこなった結果,新たな視覚支援学校1校からプログラミング教育支援の依頼があり2回の授業実施につながった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
2023年度に計画していた,視覚障害児用プログラミングシステム開発および教材開発,協力校における授業の実施,日視連におけるオンライン講座の実施など,計画していたすべてを滞りなく進めることができた.さらに想定以上の成果として,スマートフォンを利用したシステムの実装,カッティングマシンの導入,授業実施校の拡大が挙げられる. 一方,2024年度以降に予定していた,視覚支援学校小学部におけるプログラミング授業の体系的なカリキュラムの作成や,協力校の先生方によるプログラミング授業の実施へ向けた取り組みについて,前倒しで進めることができている.
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今後の研究の推進方策 |
今後も引き続き,視覚障害児用プログラミングシステム開発および教材開発,協力校における授業の実施,日視連におけるオンライン講座の実施を継続する.協力校の先生方や日視連の職員の方にプログラミングの研修会を実施する.学会発表のみならず,授業教材カタログの作成など視覚支援学校へ向けたアウトリーチ活動に力を入れる. 一方,機材不要でPCのみ用意すれば,視覚障害を持つ中高生が簡単にプログラミングできるシステムを構築したいと新たに検討している.これが実現すれば,プログラミング体験のハードルが下がり,全国から希望者がオンライン講座に容易に参加することが可能となる見込みである.
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