研究課題/領域番号 |
23K02744
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
三澤 将史 昭和大学, 医学部, 講師 (90459206)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 人工知能 / 大腸内視鏡 / 教育工学 / 教育システム / 大腸内視鏡検査 |
研究開始時の研究の概要 |
大腸内視鏡医の技術力を均てん化することを目的とし、内視鏡医の観察技術をAIによる画像解析で定量化する教育システムを開発する。この教育システムを使用した臨床研究を実施し、内視鏡医の技量が向上することを臨床研究で確認する。
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研究実績の概要 |
本研究では、大腸内視鏡検査を実施する医師の技術力を定量・きんてん化することを目的とし、内視鏡医の観察技術をAIによる画像解析で定量化する教育システムを開発する。 2023年度はAIの学習画像のアノテーション(注:画像に正解情報を付与することである。)を実施し、パイロット研究的にAIアルゴリズムの開発も行った。 当センターで実施・撮影した大腸内視鏡動画からランダムに約75,688枚の静止画像を抽出し、アノテーションを実施した。アノテーションはそれぞれの画像に対して、腸管の進展具合、襞の深さ、残便の状況、粘膜面との距離、粘膜面を評価するのに適切な画質であるかをスコアとして一つのAIで出力するモデルを開発した。 このモデルによって、7名の内視鏡医が実施した大腸内視鏡動画を解析し、大腸内視鏡動画の定量化を試みた。専門医と非専門医間での観察スコアに有意差を認めた。さらには、発見が非常に困難であるが、悪性度の高い陥凹型大腸癌を発見したことがある医師と、そうでない医師間でのスコアを比較したところ、有意差を認めた。このことから本AIにより、大腸内視鏡動画を解析することで、医師の技量や経験をある程度定量化できることが分かった。このようなスコアをリアルタイムで検査中に表示することによっても検査の質を向上できる可能性が示唆された。発見が困難かつ、これまで一定の経験がないと発見が困難とされていた陥凹型大腸癌についても、観察技量を定量化することで、どのような観察方法が適切なのかという匠の技術を定量化し、教育に活用できる可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画通りに、学習画像のアノテーションを終了することができたため。
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今後の研究の推進方策 |
AIによる観察のスコアリング精度向上のため、学習画像を増加させる。またアルゴリズムについても最新手法を取り入れ精度を向上させる予定である。
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