研究課題/領域番号 |
23K02804
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09080:科学教育関連
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研究機関 | 国立天文台 |
研究代表者 |
平松 正顕 国立天文台, 天文情報センター, 講師 (10608748)
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研究分担者 |
高梨 直紘 東京大学, エグゼクティブ・マネジメント・プログラム室, 特任准教授 (70625714)
川越 至桜 東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (20598289)
日下部 展彦 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(機構直轄研究施設), アストロバイオロジーセンター, 特任専門員 (40647385)
佐藤 祐介 和歌山大学, 教養教育部門, 講師 (30422017)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | メタバース / 科学コミュニケーション / バーチャルリアリティ / VR |
研究開始時の研究の概要 |
コロナ禍にあって、オンラインでの科学コミュニケーション活動が盛んに行なわれている。また仮想空間「メタバース」も流行の兆しを見せている。メタバースは科学コミュニケーション活動にも活用されつつあるが、現時点ではメタバースでの科学コミュニケーションにどのような特徴・利点・欠点があり、参加者にどのような効果があり、どのような活動がメタバースでの科学コミュニケーションに適しているのかといった活動の基盤となる評価が十分になされていない。本研究では、対面・メタバースを含む複数の形態で科学コミュニケーション活動を試行して効果を比較評価し、メタバースに適した科学コミュニケーション活動のモデルを開発する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、メタバースに適した科学コミュニケーション活動の特徴と効果を明らかにすることである。本研究では、様々な条件での科学コミュニケーションイベントを実施し、参加者が受ける印象、テーマに対する理解、興味喚起の度合い、コミュニケーションの取りやすさ、質問の内容、活動後の知識の持続・関心の継続度などの違いを、アンケートとインタビュー調査によって明らかにする。初年度は、本研究の目的に適したメタバース空間内での科学コミュニケーション活動の形態および具体的なアンケート・インタビュー項目に関する調査検討を実施した。既存のメタバース空間(ソーシャルVR)では、天文学をテーマとしたものに限らない多様な科学コミュニケーション活動が実践されている。これらに参加・傍聴することによってメタバース空間内での参加者の反応の傾向を把握し、科学コミュニケーションを評価する際の評価軸や項目についての検討を進めた。ヘッドマウントディスプレイ等のVR機器に不慣れな参加者がいる場合には機器の不具合や接続トラブル等が頻発する様子も観察することができた。メタバース空間に入ること自体が大きな障壁となりうることが判明したため、今後の研究計画ではこの点に留意して科学コミュニケーション活動の設計を実施することとした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の研究計画では、2年目以降にメタバース空間の経験が多くない人たちも集めてメタバース空間での科学コミュニケーション体験会を開催し、その効果や負荷を評価することとしていた。一方で1年目の研究活動によって、VR機器のオペレーションが参加者および体験会企画者にとって当初の想定以上に大きな負荷となることが判明し、研究計画の練り直しが必要となった。
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今後の研究の推進方策 |
当初の研究計画では、2年目以降に会議室等に希望者を集めてVR機材を利用したメタバースでの科学コミュニケーション体験会を開催し参加者にアンケート・ヒアリングを行う予定であったが、初年度の試行及び検討の結果これが困難であると判断した。このため、個別の機器を使用しない形態での試行やメタバース・VR機器に慣れた参加者を対象とするなどの変更を行う必要がある。VR機器を使用しない形態としては、プラネタリウム等のドーム空間にVR映像を投影して参加者に体験してもらうなどの代替方法を検討中である。
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