研究課題/領域番号 |
23K02823
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09080:科学教育関連
|
研究機関 | 龍谷大学 |
研究代表者 |
西岡 久充 龍谷大学, 経営学部, 准教授 (10513757)
|
研究分担者 |
伊藤 伸一 京都教育大学, 教育学部, 准教授 (40264452)
栢木 紀哉 龍谷大学, 経営学部, 准教授 (40300389)
小林 正樹 摂南大学, 経営学部, 教授 (30434632)
林 千宏 龍谷大学, 経営学部, 講師 (70981108)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
|
キーワード | 初年次情報教育 / 教育プログラム / 主体的な学び / 自己調整学習 / 情報活用能力 / データサイエンス教育 / 自己調整学修 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,過渡期を迎えている初年次情報教育について,ニューノーマル時代に対応させた新たなプログラムを開発すること,そのプログラムに自己調整学習の観点から主体的な学びを涵養させる方策を組み込むことである。 初年次情報教育を今後必要とされる能力の礎となる新しい教育内容へと改訂すると同時に,自己調整学習の観点にもとづき主体的な学び方を涵養することを目指す。そして新しい教育内容と学び方の双方から主体的に情報を活用しながら課題発見・解決を導く基盤となる初年次情報教育プログラムの開発について考究する。
|
研究実績の概要 |
本研究の目的は,過渡期を迎えている初年次情報教育について,ニューノーマル時代に対応させた新たな『学びの内容』に改訂するとともに,自己調整学習の観点にもとづいた主体的な『学び方』の涵養方策を探り,『学びの内容』と『学び方』の双方から主体的に情報を活用しながら課題発見・解決へとつなげることができる初年次情報教育プログラムの開発について考究することである。 2023年度は,まず初年次情報教育の新しい『学びの内容』の改訂へ向け,高等学校での情報教育との接続,大学における他の授業との接続についての現状を整理した。具体的には,大学入学時のオフィス系ソフトの実技試験や大学入学までの学習と知識に関するアンケート調査を継続し,大学入学までの知識や技能レベルを測定し,多変量解析なども施しながら,詳細な分析を進めた。知識および技能の水準やその特性などを明らかにすることはコンテンツの初期設定において重要な役割を担うことになる。また初年次情報教育が大学での他の授業に与える影響として,『学びの内容』や『学び方』にいかに反映できるかを検討した。特にDXやSociety5.0にもとづくデータサイエンス教育の要求などにも適応させた『学びの内容』へと改訂することが重要である。この部分についてはより詳細な現状把握のために2024年度に学生および教員に調査を行う予定である。 さらに研究代表者,分担者のそれぞれが初年次情報教育の授業の中で自己調整学習にもとづいた『学び方』の方策を試行し,授業が終了した時点で,主体的学修や自己調整学習,自己効力感に関するアンケート調査を実施した。これは主体的な『学び方』を涵養する方策の検証として,本研究における重要な位置づけとなる。これらのアンケート調査結果の整理までは既に終えており,2024年度に詳しい分析を行う予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
これまでの継続的な調査も含め,初年次情報教育と高等学校や大学の他の授業との関係の把握については順調に実行されている。また主体的な『学び方』についても予定通り,各教員がそれぞれの授業で試行とデータ収集を行っている。 しかし,DXやSociety5.0を見据えた社会との接続についての実態把握が不十分であり,これから重点的に調査を進める必要がある。2023年度後半に,社会的要求にも呼応できる『学びの内容』の改訂,さらには生涯にわたって主体的に学び続ける『学び方』について,社会人を対象としたアンケートを設計し,外部のインターネットリサーチ会社へアンケート調査の委託を行う予定であった。しかしアンケートの設計が遅れていることが原因でこの点についての進捗が遅れている状況である。2024年度中にはこれらを実施する予定である。
|
今後の研究の推進方策 |
2024年度は,現在遅れているDXやSociety5.0を見据えた社会との接続との実態調査を優先的に進め,初年次情報教育と高等学校との接続,大学での学びとの接続に加え,社会との接続を強調した『学びの内容』の改変を目指す。同時に,データサイエンス教育との関係についても検討を深め,『学びの内容』に反映させる。 また2023年度の授業終了時点で実施した主体的学修や自己調整学習,自己効力感に関するアンケート調査を分析し,研究代表者,分担者がそれぞれ試行した『学び方』の方策と主体的学修に対する効果を検証する。そのうえで自己調整学習にもとづく『学び方』の方策を改善しながら,再度授業にて試行を進める。 『学びの内容』と『学び方』については2024年度中に方向性を確定し,最終年度にはこれらのプログラムによって,主体的に情報を活用しながら課題発見・解決する能力を養うことができるかどうかの検証を進めたいと考えている。
|