研究課題
基盤研究(C)
福島原発の事故は、政府からの避難指示に基づき避難生活を続けてきた住民に、放射線不安や避難生活による人間関係やコミュニティの消失・分断による苦悩など、深刻な精神的影響を与えてきた。政府は2022年から帰還困難区域の一部の避難指示を解除し,帰還に向けた事業を開始した。だが,原発事故から12年が経過し、これまで長期間にわたる避難生活を送ってきた住民にとって、帰還し故郷での生活を再開することが、必ずしも精神健康上、有益であるとは限らないと推測される。本研究は特定復興再生拠点整備事業に基づき帰還する人々の精神健康の推移を見守り、帰還後の精神健康を向上させることの科学的支援を行うことを研究の目的とする。