研究課題/領域番号 |
23K02907
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10020:教育心理学関連
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研究機関 | 兵庫教育大学 |
研究代表者 |
清水 真由子 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 講師 (60707793)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2027年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2026年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 恩送り型間接互恵性 / 異年齢保育 / 向社会的行動 / 発達 |
研究開始時の研究の概要 |
協力的な社会を維持するための原理の一つとして、恩送り型間接互恵性がある。恩送り型 間接互恵性とは、誰かから向社会的行動を提供された人が、別の誰かに向社会的行動を提供 するプロセスを指す。本研究では恩送り型間接互恵性について発達的側面から検討すること を目的とする。具体的には、3歳・4歳・5歳の異なった年齢の子どもたちでクラスを構成す る異年齢保育と同年齢でクラスを構成する同年齢保育において、子どもたちのやり取りを観 察し、恩送り型間接互恵性の成立に違いがみられるのかを比較検討する。さらに恩送り型行 動特性が幼児の社会的関係構造にどのような影響を及ぼすのかを検証する。
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研究実績の概要 |
私たちは他者を援助し、物を分け与え、悲しんでいる人がいれば慰め、何か目標を達成するために協力し合う。このような向社会的行動はごく身近な人に対してだけではなく、見ず知らずの人に対してもみられる。互いに助け合う社会を大規模な集団で形成するのは、他の動物種と比べてヒトの社会の大きな特徴である。大規模な集団で互いに助け合う協力的な社会を維持するための原理として、誰かを助ければその相手が自分を助け返してくれるといった直接互恵性や、誰かを助ければそれを見ていた別の誰かが自分を助けてくれるといった評判型間接互恵性が挙げられる。これら二つの原理に加えて、近年、恩送り型間接互恵性が注目されている。恩送り型間接互恵性とは、誰かから向社会的行動を提供された人が、別の誰かに向社会的行動を提供するプロセスを指す。恩送り型間接互恵性の発達に関して、幼児を対象にしたこれまでの研究は、実験的に統制された状況において、顔の見えない匿名の相手とのやり取りの中で検証がなされており、幼児の実生活において恩送り型間接互恵性が成立しているのかは検証されていない。本研究は、幼児の日常場面において行動学的な手法を用いた観察を行うことによって、幼児期における恩送り型間接互恵性を生態学的に明らかにすることを目指す。さらに恩送り型行動特性が幼児の社会的関係構造に及ぼす影響について検討することを課題とする。 2023年度は、異年齢保育を実施する保育グループにてフィールドワークを行い、保育に携わる大人に対して、異年齢の子ども同士のやり取り内容についてエピソードを聞き取った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2023年度は研究代表者の勤務先の異動があり、新たな教育活動の準備等のため、研究活動に割く時間が減少したため。
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今後の研究の推進方策 |
異年齢保育を実施するいくつかの保育グループにて、保育に携わる大人を対象に、異年齢の子ども同士のやり取り内容についてインタビューを実施する。
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