研究課題/領域番号 |
23K02915
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
田近 亜蘭 京都大学, 医学研究科, 准教授 (80368240)
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研究分担者 |
古川 壽亮 京都大学, 医学研究科, 教授 (90275123)
坂田 昌嗣 京都大学, 医学研究科, 助教 (40593653)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 認知行動療法 / スマートフォンアプリ / レジリエンス / 勤労者 / 休職 / スマートフォン認知行動療法 / 休職・離職 |
研究開始時の研究の概要 |
我々が開発したスマートフォン認知行動療法アプリの5つのスキル(行動活性化、認知再構成、問題解決、アサーション、睡眠行動療法)のうち、どれを学習することが勤労者のメンタルヘルスに有効かを明らかにすることが目的である。 完全要因ランダム化比較試験として、4,224名の成人をそれぞれの要素の有無で12群に無作為割り付けし、6週間のスマートフォン認知行動療法による介入を行う。そして 12ヶ月後の休職、離職を、保険者データベースと連結することによって比較する。
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研究実績の概要 |
研究開始当初、勤労者向けの「レジトレ!version 2.0」はすでに完成していたが、それを参加者モニターに実際に体験してもらって改善すべき点に関する意見をまとめ、アプリ制作会社であるライフツービッツ社との週1回のミーティングを繰り返しながら、「レジトレ!version 2.1」を完成させた。また、研究のホームページを作成し、研究参加者がそこからエントリーできるシステムを構築した。 また、JMDCと月1回のミーティングをしながら、JMDCが提携している各種健康保険組合と登録企業に対して、本研究参加の声かけを行い、申込者に対するオンライン説明会(最大40名参加)を1日3回実施し、目標エントリー数に達成した。参加者に対して毎週、励ましメールを送信し、モチベーションの維持に努めた。その結果、割り付けられたスキルによって完遂割合は異なるものの、約70%から95%の参加者が最終レッスンまで終えることができた。そのうち、2ヶ月目のアウトカムを測定できた参加者の割合は約97%である。 まだ割り付けをオープンにしていないため、あくまですべてのスキルを合わせた全体の結果ではあるが、抑うつ症状PHQ-9の得点はアプリ開始前と比べて約3点減少しており、このレジトレアプリの抑うつ症状改善効果は期待できることがわかった。 まもなく、主要アウトカムの「② 2ヶ月後の抑うつ症状」の測定が完了するため、その後の解析、すなわち、各スキルによって症嬢改善に差があるかについて準備を進めている状況である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
目標エントリー数を達成した。2ヶ月後のアウトカム測定については、大部分の参加者において完了した。引き続き、12ヶ月目のアウトカムの測定に向けてフォローアップを行なっているところである。 保険者データベースとのサーバーシステムの結合については、まだ行なっていない。今後さらに、アプリの改修を行なっていく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
12ヶ月後のアウトカムの測定が完了するまで、慎重にフォローアップを続ける。そして得られた2ヶ月後のデータと12ヶ月後のデータと、JMDCの所有する保険者データベースとを連結し、どういった特性を持つ人にはどのような認知行動療法スキルが合っており、それが離職・休職予防につながるかを明らかにしたい。
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